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2006 年度 実績報告書

グリセリンの水素化分解用金属-固体酸二元機能型触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18656235
研究機関筑波大学

研究代表者

冨重 圭一  筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助教授 (50262051)

キーワードグリセリン / バイオディーゼル / 水素化分解 / プロパンジオール / 二元機能型触媒 / 金属 / 固体酸 / バイオマスリファイナリ
研究概要

グリセリンは、植物油からのバイオディーゼル製造の主たる副生成物であると同時にバイオマスリファイナリーのビルディングロックのひとつとして位置づけられており、再生可能なケミカルズとして注目を集めている。そのため、グリセリンの変換反応がさまざま検討されている中で、本研究は水素化分解によるプロパンジオールの合成反応用の触媒開発を行った。ここでは特に、金属触媒と固体酸触媒を組み合わせた二元機能型触媒について検討し、これまで報告されている触媒と比較してより低い反応温度で高い活性・選択性を示す触媒を見出した。さまざまな金属触媒と固体酸触媒の中で特に、Ru/Cと陽イオン交換樹脂であるアンバーリストの組み合わせが特に顕著な性能を示すことを明らかにし、特に興味深いことに、Ru/Cおよびアンバーリストが単独で示す触媒活性よりきわめて高い性能を示すことも見出した。反応機構に関する実験結果より、アンバーリストの酸点によりグリセリンがアセトールへと脱水され、金属触媒上でアセトールが水素化され1,2-プロパンジオールを選択的に与えていることを明らかにした。さらに、Ru/Cのおける炭素の種類を検討し、表面含酸素官能基が少なく、グラファイト性の高い担体のほうがより選択的に1,2-プロパンジオールを与えることも見出した。特に、金属触媒のキャラクタリゼーションの結果、Ru金属微粒子径の小さな触媒ほど、水素化分解反応選択性が高く、C-C結合切断反応であるデグラデーション反応に対する選択性が低くなることも明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Catalyst development of Ru/C for glycerol hydrogenolysis in the combination with the ion exchange resin2007

    • 著者名/発表者名
      K.Tomishige et al.
    • 雑誌名

      Applied Catalysis A : General 318

      ページ: 244-251

  • [雑誌論文] Glycerol conversion in the aqueous solution under hydrogen over Ru/C+an ion-exchange resin and its reaction mechanism2006

    • 著者名/発表者名
      K.Tomishige et al.
    • 雑誌名

      Journal of Catalysis 240

      ページ: 213-221

  • [雑誌論文] Ru/C+イオン交換樹脂のグリセリン水素化分解反応特性と反応機構2006

    • 著者名/発表者名
      冨重圭一他
    • 雑誌名

      触媒 48

      ページ: 479-481

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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