研究概要 |
平成18年4月21日,6月28日,8月7日,9月7日,10月6日,12月22日の計6回会合を開いた.このうち9月7日には,多くの専門家を招いて,グローバルな環境影響評価指標であるエコロジカル・フットプリントと環境リスクに関する詳細検討を行い,これらの指標を統合した包括的環境影響評価指標としてIII(Triple I)を提案するとともに,その翌日には,海洋深層水施設を新設した羅臼漁港の見学を行い,水/食糧/エネルギーの生産を目的とした海洋深層水の大規模利用について検討を行った.また12月22日には,アル・ゴア著「不都合な真実」の訳者である枝廣淳子氏と面談し,海洋の大規模利用が地球温暖化にとってどのような意味を持つのかについて意見を交わした. 平成18年10月20日にTechno-Ocean 2006/19^<th> Ocean Engineering Symposiumの中でセッションを開き,同志社大学和田喜彦助教授より「エコロジカル・フットプリントの概念と技術のサステイナビリティ評価への応用」,海洋生物環境研究所喜田潤主任研究員より「二酸化炭素海洋隔離の生物影響評価」,みずほ情報総研板岡健之主任研究員より「地球温暖化のリスクと社会コストの評価:不確実性と応用」について,それぞれご講演いただくとともに,包括的環境影響評価指標IIIの考え方について説明し,総合討論を行った. さらに平成19年3月20日にはシンポジウムを開催し,国立環境研究所田中嘉成生態リスク評価研究室長より「生態リスクと生態系の評価」,東京大学海洋研究所勝川俊雄助手より「順応的管理と水産資源管理への応用」について,それぞれご講演いただくとともに,二酸化炭素海洋隔離およびメタンハイドレート開発のIII計算例について報告し,総合討論を行った.
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