研究概要 |
本年度は,2007年5月23日,7月12日,9月28日,10月17日,12月17日,2月9日,3月10日の計7回,研究打合せを行い,主として包括的環境影響評価の事例研究と第20回海洋工学シンポジウムの中に組み込んだ特別セッションの内容について検討を行った.包括的環境影響評価の事例研究では,前年度に提案したTriple Iという評価指標を用いて,CO2海洋隔離,メタンハイドレート開発,海洋深層水を用いた肥沃化,海洋滋養,水産養殖,水質浄化装置,環境修復技術,海上空港の8テーマについて各大学が分担して研究を行い,その結果,環境面での持続可能性評価と経済面での持続可能性評価を統合する換算係数が重要な意味を持つこと,リスク評価(特に生態リスク評価)の算出が非常に難しく,一般に普及させるためにはリスク評価を省略した簡易版Triple Iによる評価も必要であること,などを示した.また,2008年3月19日に日本大学駿河台キャンパスで開催した特別セッションでは,招待講演として横浜国立大学大学院の松田裕之教授より「包括的環境影響評価に関する国内外の動向」について講演していただくとともに,一般講演として大阪府立大学大学院生の吉村明子氏より「物質循環とエクセルギー流に基づく生態系機能の評価」について講演していただいた.またその後,総括報告として研究代表者の大塚より「IMPACT研究委員会の活動の経緯と方向性」について報告するとともに,事例研究報告として3テーマの研究成果報告を行い,これらを基に総合討論「包括的環境影響評価の実用化に向けて」を行った.
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