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2006 年度 実績報告書

不完全な半透膜としての泥質岩挙動と長期地圏環境安定性評価に対する重要性の定量化

研究課題

研究課題/領域番号 18656261
研究機関東京大学

研究代表者

徳永 朋祥  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教授 (70237072)

キーワード泥質岩 / 不完全な半透膜 / 地下水挙動 / 物質移行 / 室内実験
研究概要

高レベル放射性廃棄物地層処分場の長期安定性を確認し、また、その性能を評価するためには、難透水性岩盤内の地下水挙動及び物質移行過程を明らかにすることが不可欠である。特に、泥質岩類は、1980年代から不完全な半透膜としての機能を果たすことが指摘されていながら、その重要性はあまり理解されておらず、塩水・淡水が接するような状況下における地下水挙動・物質移行過程の評価が不十分なまま議論が進められている可能性が高い。すなわち、泥質岩層をはさんで塩水・淡水が存在している場合、泥質岩の不完全な半透膜としての機能の結果、淡水が泥質岩中を低濃度側から高塩濃度側に移行することにより、泥質岩の両側において圧力差を発生させることが想定される。最近の研究によると、泥質岩の種類によっては、この効果によって発生する圧力差は20MPaにも達することが指摘されている。したがって、沿岸域における地下水環境の長期安定性を評価するためには、難透水性岩の透水特性、ポテンシャル場の評価に加えて、難透水性岩(特に泥質岩)の半透膜としての特性を明らかにすることが重要である。
そこで、本研究では、国内の代表的な泥質岩(珪質泥岩、粘土質泥岩、シルト岩、凝灰質泥岩)を対象とした半透膜としての特性評価を行うための実験装置を開発し、計測を行うことにより、その重要性を定量的に示すことを目的とする研究を実施することとした。本年度は、そのために必要な実験装置の開発に注力することし、計測試料端面において水圧および塩濃度を計測することを可能とするセンサー開発および圧力セルの試作を行った。その上で、実験を実施するに当たって必要な周辺機器の整備を行い、実験の準備を完了した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 塩素イオン濃度および塩素安定同位体比ブロファイルを用いた沿岸域物質挙動の定量的評価2006

    • 著者名/発表者名
      木村ゆき, 徳永朋祥, 嶋田純, 長谷義隆
    • 雑誌名

      日本応用地質字会半成18年度研究発表会講演論文集

      ページ: 121-124

  • [雑誌論文] Diffusion-limited chloride-migration revealed by stable chlorine isotope profile and dating of groundwater age at Yatsushiro bay, Kumamoto, Japan2006

    • 著者名/発表者名
      Tokunaga, T., Kimura, Y., Shimada, J., Sano, A., Hishiya, T.
    • 雑誌名

      2006 AGU Fall Meeting

      ページ: H41B-0386

  • [雑誌論文] Paleo-hydrology information from the lake bottom deposit core and its pore water, Lake Kasumigaura, Japan2006

    • 著者名/発表者名
      Takamoto, N., Shimada, J., Tokunaga, T., Kimura, Y.
    • 雑誌名

      2006 AGU Fall Meeting

      ページ: H11A-1239

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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