研究概要 |
平成18年度は、3年の計画年度の1年目であり、研究に必要な実験装置を設計・製作するとともに、界面活性剤の選定に関する検討を行った。現有設備である超音波照射装置(本田電子社製WSA-600-28),超臨界流体抽出装置(ISCO社製SFX 2-10),動的レーザー光散乱粒径測定装置(大塚電子社製MDL-1000),高圧反応容器(Thar Design社製PEA30),恒温水循環装置,高圧流体循環ポンプ等を組み合わせて,複合高圧流体試験装置を設計した.この装置の機能としては,常温の高圧水中で超臨界二酸化炭素のミセルを作製する機能,5〜100nmの範囲で複合高圧流体中ミセルの平均直径を測定する機能超音波を照射し,ミセルの核に移行した有機物を今解する権能を有するものとした。この作製した装置を用いて、予備検討によって,常温の高圧水中で超臨界二酸化炭素のミセル作製できることがわかっているイオン性界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウムを用いて研究目的を達成するための検討に入った.まず,非イオン性界面活性剤を含めて,本研究のために使用できる他の界面活性剤の選定を行い,ミセルめ核に導入された有機物であるn-ドデカンの分解速度に比較して,ドデシル硫酸ナトリウムが十分分解されにくく、研究目的に合致していることを確認した.さらに、レーザー光散乱を利用して、逆ミセルのサイズがミセル中への超臨界に酸化炭素の導入によって変化する様子を定量的に測定することを実現でき、研究目的に合致し適切な界面活性剤を選定する手法の確立が実現できた。
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