研究課題/領域番号 |
18656276
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研究機関 | 愛知工業大学 |
研究代表者 |
架谷 昌信 愛知工業大学, 工学部, 教授 (50021788)
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研究分担者 |
林 二一 愛知工業大学, 工学部, 教授 (70074432)
大島 貴光 愛知工業大学, 工学部, 教授 (50078911)
小林 敬幸 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (90242883)
渡辺 藤雄 愛知工業大学, 総合技術研究所, 准教授 (70109312)
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キーワード | 吸着ヒートポンプ / 複合吸着材 / 活性炭 / シリカゲル / 水蒸気吸着 / 細孔構造 / 親水性 / 低温熱エネルギー |
研究概要 |
100℃程度以下の低温熱エネルギー利用機器に位置づけられる吸着ヒートポンプに関して、水蒸気を作動媒体とする吸着ヒートポンプ用吸着材に着目し、その高性能化開発を目的とする検討を行った。具体的には、新たに「活性炭細孔内シリカ添着による新規高性能吸着材開発法」を提案し、本法の有効性を実験的に検証した。 本研究では、本法の最適条件を明確化し、吸着性能に及ぼすシリカ添着の効果を明らかにするため、以下の実験条件化で得られた試作吸着材の細孔構造特性、水蒸気吸着特性ならびに細孔表面の親水性を指標とする最適シリカ添着条件の検討を行った。 ベース吸着材には細孔構造の異なる2種の市販の活性炭(水蒸気賦活炭、薬品賦活炭)を、シリカ原料には0.1〜10wt%-ケイ酸ソーダを、使用した。試料は、あらかじめケイ酸ナトリウムを活性炭細孔内に含浸させた後、2mol-H2SO4による脱ソーダ操作によって細孔内にシリカを添着させるプロセスにより試作した。この試作はケイ酸ソーダの濃度、含浸時間、ならびにプロセスの繰り返し回数を種々変化させて行った。得られた試料についてN2吸着法による細孔構造特性および水蒸気吸着特、吸着材充填密度の測定結果ならびに細孔表面の接触角に基づくシリカ添着効果の評価を行った。 その結果、以下の成果を得た。 1)試作試料では3nm以上の細孔が減少しており、本法による細孔内でのシリカ添着が確認された。 2)試作吸着材の水蒸気吸着等温線は原料活性炭のそれに比べて低相対水蒸気圧側にシフトし、吸着ヒートポンプの作動相対圧範囲の吸着量差は最大10倍程度となる。 3)2)〜3)の変化はとくに親水性のシリカが細孔表面に添着したことによる。因みに、細孔表面の接触角は活性炭原料の70°からシリカ添着炭の64°へ変化したことから裏付けられる。 以上より、提案の吸着材製造法の妥当性が示され、本吸着材が吸着ヒートポンプ用として有効に機能すると考えられる。
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