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2007 年度 実績報告書

真核生物リボソームリサイクリングの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18657043
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

星野 真一  名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (40219168)

キーワード遺伝学 / 遺伝子 / 発現 / リボソーム / 翻訳
研究概要

真核生物の翻訳終結においては、終止コドンを直接認識する翻訳終結因子eRF1がリボソームA部位に入り込み、ペプチジルトランスフェラーゼを活性化することでペプチジルtRNAからペプチド鎖の解離を引き起こし翻訳が終結する。その際第二の翻訳終結因子eRF3はeRF1をリボソームに運搬する役割を担っている。一方、原核生物においては真核生物のeRF1/eRF3に相当する翻訳終結因子RF1,2/RF3が同様に翻訳終結反応を担っているが、翻訳終結後RF1,2と同様なtRNA用構造を有するリボソームリサイクリング因子がリボソームA部位に入り込み、翻訳終結後のリボソームをmRNAから解離させる役割を果たしている。環状構造を有する真核生物mRNAにおいてもそのようなリサイクリング因子が働く可能性が充分考えられ、真核生物リサイクリング因子の実態解明にむけて解析を行なった。本研究において申請者らは、(1)リサイクリング因子の候補として、翻訳終結因子eRF1と構造上高い相同性を有するeRFLをヒトにおいて同定し、(2)すでに報告されているeRF3相同因子eRFSと結合することを証明した。また、(3)両因子のポリソームプロファイル解析より、両者は共にポリソーム画分に局在することを証明した。(4)eRFLはeRF1と同様に単独でもリボソームに結合し、その結合はtRNAやeRF1の共存によりリボソームから解離することを見出した。従ってこれらの因子はeRF1/eRF3同様リボソームA部位において機能する因子である。一方で、(5)これらの因子のみでは、ポリソーム画分からリボソームを解離させる活性は検出できなかったことから、これらの因子と相互作用する第三の因子について探索を行ない、GAPDHを同定した。これらが3者複合体を形成しリサイクリングを制御する可能性についてHeLaのin vitro翻訳系を用いて検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Mechanism of mRNA deadenylation: evidence for a molecular interplay between translation termination factor eRF3 and mRNA deadenylases2007

    • 著者名/発表者名
      Funakoshi, Y, Doi, Y, Hosoda, N, Uchida, N, Osawa, M, Shimada, I, Tsujimoto, M, Suzuki, T, Hoshino, S
    • 雑誌名

      Genes & Development 21

      ページ: 3135-3148

    • 査読あり
  • [雑誌論文] LARK activates posttranscriptional expression of an essential mammalian clock protein, PERIOD1.2007

    • 著者名/発表者名
      Kojima S, Matsumoto K, Hirose M, Shimada M, Nagano M, Shigeyoshi Y, Hoshino S, Ui-Tei K, Saigo K, Green CB, Sakaki Y, Tei H
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci USA 104

      ページ: 1859-1864

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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