研究課題
(1)高温感受性nog1株の作製と解析Nog1がDNA複製とリボソーム合成とを独立して制御していることを示すために、DNA複製のみに異常を示す株及び、リボソーム合成のみに異常を示す高温感受性nog1(nog1-ts)株の作製を目指した。その結果、PCR法によりNOG1遺伝子にランダム変異を加え、37℃で生育できないnog1-ts株を7個取得し、2)それらを、リボソーム合成、およびDNA複製に関する異常の有無を検証した。その結果、DNA複製のみに異常を示す株を2個、リボソーム合成のみに異常を示す株4個、及びどちらにも異常を示す株1個を取得した。(2)TORのDNA複製への関与の検定ラパマイシン(TOR阻害剤)により、核全体に局在していたNog1が即時的に核小体に濃縮する現象(STING ; starvation-induced Nog1 tethering to the nucleolus)を我々は最近発見した。このSTINGにより、Nog1のリボソーム核内輸送における機能は即時的に停止する。この時、STINGにより同時にNog1によるDNA複製への関与も即時的に損なわれると予想される。なぜならば、核質(染色体領域)に局在していたNogsomeが核小体へと隔離されてしまうからである。これを検証するために、ラパマイシンにより、FACS解析によりDNA複製が低下するか検証したところ、DNA複製進行がTORの活性阻害で遅延することを見出した。以上の結果の一部は、Honma et al. EMBO J.(2006)において発表した。
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細胞工学 25・11
ページ: 1292-1293
蛋白質核酸酵素 52・4
ページ: 342-347
EMBO Journal 25・16
ページ: 3832-3842