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2006 年度 実績報告書

非筋ミオシンによる左右非対称性形成機構の旧口動物における普遍性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 18657071
研究機関東京理科大学

研究代表者

松野 健治  東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (60318227)

キーワード左右性 / 左右非対称 / モノアラガイ / ミオシンI / アクチン / 細胞骨格 / 細胞極性 / ショウジョウバエ
研究概要

外部形態が左右対称な動物においても、その内臓器官には、左右非対称性が観察されることが多い。これまでに得られた左右性に関する分子レベルの知見は、脊椎動物に限定されており、その他の多くの動物門には適用できない。我々は、ショウジョウバエの左右非対称性が、非定型ミオシンIとアクチン細胞骨格に依存して形成されることを明らかにした。この左右非対称性の形成機構は、旧口動物で普遍的であると予測している。そこで、本研究では、有肺類巻貝の左右逆転突然変異体において、非定型ミオシンIファミリー遺伝子に突然変異が起こっている可能性を調べ、この仮説を検証することを目的とする。
ショウジョウバエの左右非対称性形成には、非定型ミオシンI(MyoI)ファミリーである、MyosinIC(MyoIC)とMyosinID(MyoID)は必要である。MyoIファミリー遺伝子は、進化的に保存されているので、有肺類巻貝がMyoI遺伝子をもつ可能性は高い。ヨーロッパ・モノアラガイでは、左右性が逆転する突然変異体が得られており、この突然変異の責任遺伝子が、MyoI遺伝子のいずれかであると考えている。そこで、ヨーロッパ・モノアラガイのMyoIファミリー遺伝子のcDNAを、RT-PCR法を用いてクローン化した。各MyoIのN-末端領域(頭部ドメイン)に、MyoIファミリーに特異的に保存されているアミノ酸配列が存在する。この領域に対応するディジェネレイト・プライマーを合成し、ヨーロッパ・モノアラガイ胚から抽出したmRNA由来の逆転写酵素反応産物を鋳型として、PCR反応を行った。その結果、モノアラガイのMyoIDの相同遺伝子に対応するcDNAのクローン化に成功した。現在、RNA干渉法を用いて、モノアラガイでMyoID遺伝子の機能をノックアウトする研究を進めている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Polarized exocytosis and transcytosis of Notch during its apical localization in Drosophila epithelial cells2007

    • 著者名/発表者名
      Nobuo Sasaki
    • 雑誌名

      Genes to Cells 12

      ページ: 89-103

  • [雑誌論文] Roles of single-minded in the left-right asymmetric development and tissue specifications of the Drosophila embryonic gut2007

    • 著者名/発表者名
      Reo Maeda
    • 雑誌名

      Mech. Dev. 124

      ページ: 204-217

  • [雑誌論文] The novel cargo Alcadein induces vesicle association of kinesin-1 motor components and activates axonal transport.2007

    • 著者名/発表者名
      Yoichi Araki
    • 雑誌名

      EMBO J. 26

      ページ: 1475-1486

  • [雑誌論文] The O-fucosyltransferase O-fut1 is an extracellular component that is essential for the constitutive endocytic trafficking of Notch in Drosophila2007

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Sasamura
    • 雑誌名

      Development 134

      ページ: 1347-1356

  • [雑誌論文] Soma-dependent modulations contribute to divergence of rhomboid expression during evolution of Drosophila eggshell morphology2007

    • 著者名/発表者名
      Yukio Nakamura
    • 雑誌名

      Development 134

      ページ: 1529-1537

  • [雑誌論文] A Drosophila unconventional myosin reverses the default handedness in visceral organs2006

    • 著者名/発表者名
      Syunya Hozumi
    • 雑誌名

      Nature 440

      ページ: 798-802

  • [図書] 細胞工学2006

    • 著者名/発表者名
      穂積 俊矢
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      秀潤社

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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