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2006 年度 実績報告書

mRNAの生体内ラベル法を用いた嗅覚神経系回路形成を支配する新規遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 18657072
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

伊藤 弘樹  独立行政法人理化学研究所, 神経回路発生研究チーム, 研究員 (00425612)

キーワードショウジョウバエ / 嗅覚神経細胞 / 軸索投射 / mRNA生体内ラベル / UAS / GAL4システム
研究概要

本研究課題では嗅覚神経細胞の軸索投射の特異性を決定する分子機構と調節様式を明らかにするため、ショウジョウバエを材料に軸索投射を制御する新規遺伝子群を同定する。本研究ではこの目的のため、特定細胞内mRNAのみを生体内でS(硫黄)ラベルできるUAS-uracil phosphodbosyltransferase(UPRT)遺伝子組換えバエを作成、そのハエを用いて特定嗅覚神経細胞のmRNAのみを生体内でラベル、抽出する。さらに抽出したmRNAを用いたDNAマイクロアレイ法により特定嗅覚神経細胞で特徴的に発現する遺伝子の同定を試みる予定である。
平成18年度の進行状況は以下の通りである。1)酵母由来の転写因子GAL4の結合配列であるUAS配列を含んだベクターにUPRT遺伝子cDNAを組み込み、このUAS-UPRTベクターをショウジョウバエに形質転換した。2)現在、mRNA生体内ラベル法が実際に利用できるか確認を行なっている。確認手順は以下の通りである。(1)羽成虫原基の将来羽となる部位の前後軸に沿ってGAL4発現を誘導するdpp-Gal4系統のハエをUAS-UPRT組換え体と交配、その子供の3齢幼虫の羽成虫原基を取り出す。(2)羽成虫原基を基質である2,4-dithiouracilを加えた培養液中で培養後、羽成虫原基から全RNAを抽出する。(3)このRNAのうち、dpp遺伝子発現細胞内のUPRT酵素によってSラベルされたRNAをビオチン化した後、ストレプトアビチンアフィニティービーズを用いて精製する。(4)精製したRNAは羽成虫原基の全mRNAより多量の吻pmRNAを含むはずである。この発現確認をRT-PCR法により行なっている。
3)生体内ラベル法の成功を確認次第、特定嗅覚神経細胞のみでGAL4を発現する系統を利用して特定嗅覚神経細胞でのみ発現量の多い遺伝子を同定する予定である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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