研究課題
(1)作物に水ストレスがかかると導管内の負圧が大きくなり、気泡が生じるキャビテーションという現象が起こる。このキャビテーションに伴って生じる音をAEセンサーで検出することが本研究のポイントとなる部分である。今年度の試行錯誤によって、キャビテーシヨンをAEセンサーで検出することに成功した。ただし、まだノイズを完全に除去することができていないし、システム全体の安定性が十分でないという問題点が残った。これらの点については、次年度以降で解決したいと考えている。(2)実際にハウス栽培したメロンを利用してAE法による測定を行った結果、キャビテーションによると考えられる音を検出することができた。天気の日変化や培地の土壌水分条件の影響が大きいことが推察された。この点については次年度に詳細に検討する予定である。(3)次年度以降に作物の水ストレス程度とAE法による評価を進める予定であるが、その際に作物根系の形態や機能に関するデータが考察のために必要となる。今年度は、予備的に作物の根系形態が水ストレスによってどのような反応を示すかについても検討した。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (1件)
Physiologia Plantarum 127
ページ: 260-267