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2007 年度 実績報告書

AE法を利用した作物の水ストレスのリアルタイムモニタリング法の開発と灌概への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18658004
研究機関東京大学

研究代表者

森田 茂紀  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00143404)

研究分担者 阿部 淳  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (60221727)
荒木 英樹  山口大学, 農学部, 助教 (90346578)
キーワードAE法 / 水ストレス / 灌漑
研究概要

(1)作物に水ストレスがかかると導管内の負圧が大きくなり,気泡が生じるキャビテーションという現象が起こる.このキャビテーションに伴って生じる音をAEセンサーで検出することが本研究のポイントとなる部分である.研究開始初年度には,キャビテーション音をAEセンサーで検出することに成功したが,ノイズを除去することができず,また,システム全体の安定性が十分でないという課題が残された.これを受けて,本年度は,AE測定システムの設定や,植物体へのAEセンサーの設置方法等について試行錯誤を重ねた.その結果,システム全体の動作を安定化させ,ノイズを許容範囲内に抑えることに成功した.
(2)上記の通り,AE測定システムの安定性とノイズの除去に成果が認められたため,次の段階として,AEシステムを複数構築し,幾つかの植物種(トマト,キュウリなど)を対象とした測定を行った.キャビテーションの生じやすい環境を創出する,あるいは植物体から葉柄を含む葉身を切除して根からの水供給を絶つことなどにより,AE発生頻度が高まることを認めた.これらは,AEシステムで検出した音がキャビテーションに由来する音であることを支持する結果であると考えられた.また,こうした結果は,供試した植物種に関わらず認められたが,同時に,AEの発生頻度が植物種によって異なることも明らかとなった.そのため,次年度には,AEを検出しやすい植物種を中心に実験に供試し,土壌水分含量や気孔コンダクタンス等を指標として水ストレスを定量化しながら,キャビテーションに由来すると考えられるAEの発生頻度との関連性を検討する予定である.また,AE発生頻度が少ない植物種と,そうでない種との比較により,灌概への適応について,より具体的に検討することが可能であると考えている.

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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