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2007 年度 実績報告書

ニホンナシの‘みつ症'多発系統に特異的な遺伝子発現および遺伝子産物の探索と解析

研究課題

研究課題/領域番号 18658008
研究機関茨城大学

研究代表者

井上 栄一  茨城大学, 豊学部, 准教授 (90292482)

キーワードニホンナシ / みつ症 / 遺伝子 / cDNA / サブトラクション
研究概要

ニホンナシのみつ症は,果肉部が水浸状となり日持ち性の低下や果肉の褐変をもたらし,商品価値を著しく低下させる重大な生理障害である.ニホンナシ品種‘豊水'は果実品質に優れるが,みつ症を発生しやすいためみつ症果が市場に流通し,しばしば問題となる.これまで栽培温度などの環境要因,袋掛けや剪定などの栽培要因およびエチレンやジベレリンなどの植物ホルモンの影響など様々な研究が行われ,みつ症発生を抑制する要因および助長する要因の検討が行われてきた。しかしながら,みつ症の発生に関する遺伝子についての報告は無い.本年度は,みつ症感受性品種‘豊水'のみつ症組織および健全組織を用いたcDNAサブトラクションを行い,みつ症組織および健全組織に特異的に発現する遺伝子を明らかにし,それらの解析を行った.‘豊水'果実を用いてみつ症組織および健全組織からHot borate法により全RNAを抽出した.Poly(A)+RNAに精製した後,cDNAサブトラクションを行った.次いで,サブトラクションサンプルのPCR産物を,クローニングおよびシークエンスした.得られたcDNAライブラリについてはBLAST解析により相同性検索を行った.両方向のサブトラクションおよびクローニングにより,みつ症組織に特異的な遺伝子を2クローン,健全組織で特異的なmRNAを32クローン選抜した.これらの配列についてBLAST解析を行った結果,既知のmRNAと相同性の高い配列が,みつ症組織特異的mRNAで2種類,健全組織特異的mRNAで12種類選抜された.残りの20種類については新規の遺伝子であった.来年度以降は,選抜された遺伝子について,その機能と,みつ症果の発生との関連性を解析していく予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] ニホンナシ果実の‘みつ症'発生機構に関する研究(第2報)cDNAサブトラクション法による‘豊水'果実におけるみつ症組織および健全組織に特異的に発現する遺伝子の探索2008

    • 著者名/発表者名
      金鐘潤・舘野智昭・郷内武・霞正一・原弘道・井上栄一
    • 学会等名
      園芸学会
    • 発表場所
      東京農業大学
    • 年月日
      2008-03-29
  • [備考] 茨城大学研究者情報総覧

    • URL

      http://info.ibaraki.ac.jp/scripts/websearch/index.htm

  • [産業財産権] 梨果実のみつ症の発生予察方法および装置2008

    • 発明者名
      井上栄一
    • 権利者名
      茨城大学
    • 産業財産権番号
      特願2008-74813
    • 出願年月日
      20080300

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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