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2007 年度 実績報告書

トマト・ルネッサンスの単為結果性原因遺伝子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18658009
研究機関名古屋大学

研究代表者

森 仁志  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (20220014)

キーワード単為結果 / オーキシン / オーキシン応答因子
研究概要

単為結果は受精によらず、着果および果実の肥大が起こる現象である。園芸分野では種子なし果の作成や着果安定のために、単為結果性を品種に持たせることは、果実の品質向上と安定な栽培に重要である。単為結果性をトマト品種に付与できれば、オーキシンによるホルモン処理や花粉媒介昆虫を利用する必要もなく、大いに省力化と経費削減になる。これまでトマト品種には遺伝的に単為結果性を示す品種が古くから知られており、栽培種との交配により、これらの遺伝形質(例えばpat-2遺伝子)を栽培品種に導入する試みが行われ、その結果、単為結果性トマト‘ルネッサンス'のような品種が育種されてきた。しかし、単為結果性の原因遺伝子の実体については依然として明らかにされていない。そこで、非単為結果性トマト‘モモタロウ'の未受粉子房では発現していないが、単為結果性トマト‘ルネッサンス'の子房で特異的に発現している遺伝子を検索した結果、単為結果に関わると期待できる遺伝子の候補としてオーキシン応答因子(ARF)のcDNAが単離された。非単為結果性トマトと単為結果性トマトのAFR遺伝子の翻訳領域の配列を比較したが、両者に違いが見いだされなかった。そこで単為結果性・非単為結果性トマトのARF遺伝子のプロモーター領域の配列を比較するために、ARF遺伝子のゲノムクローンを単離して、それらの塩基配列を比較した。しかし、両者の配列に違いはなかった。また、単為結果性・非単為結果性トマトの子房中のオーキシン含量を測定したが、両者に違いはなかった。これらのことは、ARF遺伝子の発現を制御している転写因子の発現に差異がり、そのためにルネッサンスではARF遺伝子の発現が増加して、オーキシンがないにもかかわらず、オーキシンのシグナル伝達が起こって、単為結果していると推定された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] PsRBR1 encodes a pea retinoblastoma-related protein that is phosphorylated in axillary buds during dormancy-to-growth transition2008

    • 著者名/発表者名
      Shimuzu-Sato, Sae
    • 雑誌名

      Plant Molecular Biology 66

      ページ: 125-135

    • 査読あり
  • [学会発表] トマト‘ルネッサンス'の単為結果性に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      佐藤(志水)佐江
    • 学会等名
      平成19年度園芸学会秋季大会
    • 発表場所
      香川大学
    • 年月日
      2007-09-29

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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