研究課題/領域番号 |
18658036
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研究機関 | 石川県立大学 |
研究代表者 |
熊谷 英彦 石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (70027192)
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研究分担者 |
片山 高嶺 石川県立大学, 生物資源環境学部, 講師 (70346104)
南 博道 石川県立大学, 生物資源環境学部, 助手 (90433200)
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キーワード | 芳香族アミン / 芳香族アルデヒド / モノアミン酸化酵素 / 酵素による香り生成 |
研究概要 |
天然界に存在する芳香化合物として多くの芳香族アルデヒドが知られている。アミン酸化酵素は、芳香族アミンを基質として酸化的脱アミノ反応を触媒し、芳香性アルデヒドを生成する。 芳香族アミンを良い基質としてアルデヒドを生成する酵素として、Micrococcus luteusのチラミン酸化酵素を選定し、大腸菌DH5α株に本酵素の遺伝子を導入することにより、本酵素の大量発現大腸菌株MH2259を作製した。この株では、Micrococcusでの本酵素構造遺伝子の開始コドンGTGをATGに変換した。このためチラミン酸化酵素の発現量は約5倍上昇した。この大量発現株を、5Lジャーファーメンターで培養し、IPTGによる誘導後1200ユニットのチラミン酸化酵素活性を持つ菌体147gを得た。本菌体より無細胞抽出液を得、硫安分割、DEAE-TOYOPEARLによるクロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー等により本酵素を精製し、電気泳動的に均一な標品14mgを得た。これを用いて次の芳香性アルデヒドの生成実験を行った。 この高発現株はIPTGによる誘導開始に20時間を要した。そこでさらに強い発現株を構築する目的で種々の大腸菌宿主ベクター系を用いて発現1系の構築実験を行い、大腸菌BL21を宿主とする高発現系を作製している。この新しい株では、IPTG添加後2時間で誘導発現しさらに5倍の発現量を得ることができる。今後はこの系での酵素の生産生成を行う。 基質アミンとして、多くの芳香族アミン等を用いて反応を行った。その中の一つと反応した場合に、甘い香りの生成を確認することができた。
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