研究課題
(1)HNDマウスの近交化(系統確立)と、その糖尿病の成因の解析HND(Horio-Niki Diabetic)マウスは耐糖能異常を示す個体を選抜して兄妹交配を続行してF19世代に達しており、あと2代から3代の交配で近交化が完了する。HNDマウスの雄は非肥満で、12週齢で80%の個体が耐糖能異常を呈する。HNDマウスはグルコース刺激に対するインスリン分泌に障害があり、この障害を動物個体を用いた系と、単離膵臓ランゲルハンス氏島を用いた系とで証明することができた。この分泌不全は膵臓ランゲルハンス氏島(ラ氏島)β細胞上のα2-adrenergic receptor(α2AR)を介したアドレナリン作用の亢進に起因することが明らかとなった。(2)α2-ARの膵ラ氏島でのそのmRNAレベルの、HNDマウスとC57BL/6J(B6)マウスとの比較HNDマウスのグルコース刺激性インスリン分泌不全の原因遺伝子としてα2AR遺伝子を想定し、膵ランゲルハンス氏島よりRNAを抽出してα2AR mRNAレベルの測定を試みた。現在、結果を判定するまでの充分な検体数に達するように測定を継続している。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
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