研究課題/領域番号 |
18658072
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研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
鈴木 養樹 独立行政法人森林総合研究所, 木材特性研究領域, 室長 (90353739)
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研究分担者 |
大村 和香子 独立行政法人森林総合研究所, 木材改質研究領域, 主任研究員 (00343806)
吉村 剛 独立行政法人森林総合研究所, 京都大学生存圏研究所, 准教授 (40230809)
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キーワード | シロアリ / 大顎 / 咬合力 / 微量元素 / 圧縮試験 |
研究概要 |
シロアリは強靱な大顎を有し、木材のみならずコンクリートや浴槽タイルまでもかじることが知られている。そこで本研究では、シロアリの咬む力を計測し、その力の大きさとシロアリの大顎の運動との関係、さらに、大顎の組織構造との関係を明らかにすることを目的とした。本年度は、1.咬合力の測定の改良、2.大顎組織内の金属元素分析を中心に行った。 シロアリにハサミ型治具先端部を噛ませ、バルーンから伝達される圧力の信号を1〜100msecのサンプリング間隔で収集した。ネバダオオシロアリ職蟻では、最大0.007kPa、兵蟻では0.07kPaの咬合による圧力が発生した。マツノマダラカミキリでは、ネバダオオシロアリ職蟻よりも約16倍大きい圧力を示した。一方、バルーンの代わりに小型ロードセルを用いて測定記録したところ、ネバダオオシロアリ職蟻では最大0.5gf、ヤマトシロアリ職蟻では最大0.0006gfの値が得られた。圧縮試験で強度を反映すると考えられる歪み量に対する荷重の大きさは、イエシロアリ職蟻の値を基準にして、ネバダオオシロアリ職蟻の第1及び2縁歯は約60倍、第3,4縁歯で97倍、マツノマダラカミキリ成虫では4〜7倍となり、必ずしも咬合力の大きさと一致せず、種や個体の大きさに左右されることがわかった。種々のシロアリの大顎表面に存在する微量金属のPIXE分析を行い、種横断的にMnが大顎の着色部位に分布していること、アメリカカンザイシロアリなどが属するレイビシロアリ科のシロアリ種のみ大顎先端部にZnが特異的に集積していることを明らかにし、シロアリの大顎の強さ、咬む力、・微量元素分布が種によって異なることを見出した。
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