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2006 年度 実績報告書

超迅速大規模塩基配列解読法による未知のウイルス検出・同定に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 18658122
研究機関岐阜大学

研究代表者

福士 秀人  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (10156763)

研究分担者 山口 剛士  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (70210367)
大屋 賢司  岐阜大学, 応用生物科学部, 助手 (50402219)
キーワード塩基配列解読 / ウイルスゲノム / ゲノム / マウス
研究概要

本研究では最新の迅速大規模塩基配列解読技術をベースに,未知の病原体のゲノム情報を迅速に得るための基礎的な解析を行い,従来の生物学的な分離方法とは発想を異にする病原体のゲノム情報としての「分離方法」の確立を目的とした.本申請課題では,既知のウイルスによる感染細胞および感染動物組織由来の数千万塩基(20Mbasesから50Mbases)におよぶ総合的塩基配列情報から病原体ゲノム情報を取り出しうるかどうかを調べた.
感染細胞ゲノム情報から宿主由来のゲノム情報をスクリーニングするために宿主のゲノム情報が必要となるため,今回は全ゲノム情報が知られているマウスを宿主とした.また,全ウイルスゲノム情報を解読したウマヘルペスウイルス9型(EHV-9)(Fukushi,H.発表準備中)を用いた.EHV-9を接種したL929細胞(マウス由来繊維芽細胞)から全DNAを抽出し,このDNAを鋳型として迅速大規模塩基配列解読を行った.用いた感染細胞DNAにおける宿主DNAとウイルスDNAの存在比はマウスゲノム1コピーあたりウイルスゲノム128コピーであった.塩基配列解読後のアッセンブルにより17,525コンティグが得られた.このコンティグをクエリとして相同性検索を行った.マウスゲノムデータベースに対する検索では17,525コンティグ中16,831コンティグがマウスゲノムとヒットし,691コンティグはそれ以外の配列となった.次いで,この691コンティグのEHV-9ゲノム配列に対する相同性検索では106コンティグがヒットした.残りのコンティグをNCBI ntデータベース検索にかけたところ,529コンティグはマウス配列とヒットした.
以上の結果から,感染細胞中に十分な病原体ゲノムが存在する場合,延期配列解読によりウイルスの検出と同定が可能であることがわかった.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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