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2006 年度 実績報告書

NFーκB制御分子BCLー6による乳ガン細胞のアポトーシス耐性発現機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18658125
研究機関東京農工大学

研究代表者

田中 あかね  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (80418673)

キーワード遺伝子 / 細胞・組織 / 獣医学 / 発現制御 / 癌
研究概要

1)エストロジェンレセプター陽性あるいは陰性の乳ガン細胞株について、BCL-6の発現を遺伝子及びタンパクレベルで検出を試みたが、その発現は低かった。同時に、BCL-6と相反する調節作用が予測されるNF-κBについて調べたところ、この活性生化は亢進していた。そこで、上記乳ガン細胞に細胞内シグナル分子阻害剤数種類をそれぞれ添加して培養すると、特にNF-KB阻害剤の添加によってBCL-6の発現が時間依存的に亢進することが明らかとなった。一方、JAK-STATあるいはPI3キナーゼシグナルカスケードの阻害によっては、BCL-6の発現はほとんど影響を受けなかった。このことから、BCL-6とNF-κBは、互いに密接・相反する調節機能を有していることが明らかとなった。
2)イヌ症例サンプルからBCL-6の検出を試みたところ、上記細胞株での検索で得られた結果と同様に、乳ガン組織ではBCL-6の発現が抑制されていることが確認された。
3)ヒトリンパ腫細胞株よりBCL-6の遺伝子を抽出し、これをクローニングしてベクターに組み込み、BCL-6の強制発現細胞のセレクションを行っている。これによって、BCL-6が、乳ガン細胞の増殖やNF-κBの活性化とどのように関連しているのかを解析することが可能となる。
4)BCL-6遺伝子導入細胞において、BCL-6がNF-κB遺伝子のプロモーター領域に結合するか否かをクロマチン免疫沈降法で検証するために、BCL-6の発現陽性細胞としてリンパ腫細胞株を用いて条件設定を行った。これにより、3)で得られた強制発現細胞を用いてクロマチン免疫沈降法を行うことが可能となった。研究成果の一部は、米国研究雑誌に論文投稿中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A sensitive gait parameter for quantification of arthritis in rats.2007

    • 著者名/発表者名
      Orito K, Kurozumi S, Ishii I, Tanaka A, Sawada J, Matsuda H
    • 雑誌名

      Journal of Pharmacological Science 103・1

      ページ: 113-116

  • [雑誌論文] A new IkappaB kinase beta inhibitor prevents human breast cancer progression through negative regulation of cell cycle transition.2006

    • 著者名/発表者名
      Tanaka A, Muto S, Konno M, Itai A, Matsuda H
    • 雑誌名

      Cancer Research 66・1

      ページ: 419-426

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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