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2006 年度 実績報告書

慢性疲労症候群診断法の開発と発症因子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 18659029
研究機関岡山大学

研究代表者

綿矢 有佑  岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (90127598)

研究分担者 金 惠淑  岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (70314664)
キーワード慢性疲労症候群 / RNase L / 臨床診断法
研究概要

慢性疲労症候群(Ohronic Fatigue Syndrome : CFS)は、原因不明の強い全身倦怠感、微熱、頭痛、筋肉痛、精神神経症状等が起こり、長期にこの状態が続いて健全な社会生活が送れなくなるという病気である。本疾患に関し現在有効な診断法が確立されていないため、「ぶらぶら病」、「なまけ病」など周囲から病気とは認識されず差別の対象となり、社会、経済的問題となっている。私たちは、生化学的手法を用いる臨床診断法の確立を行い、慢性疲労症候群に特異的な病因因子の同定を最終目標とする。
平成18年度の研究成果を下記に示す。
(1)細胞内での異常RNaseLの産生増加が疲労発症に関与する予備的結果を得たので、我々の開発した高感度なRNase L抗体を用いたウエスタンブロッティングを行った。その結果、30kDa付近の低分子量タンパク質がCFS患者において特異的に発現が上昇していることを見出した。
(2)30kDa付近のタンパク質を生化学マーカーとしてCFSの臨床診断が可能になると考え、CFS患者でのパイロット研究を行った。その結果、CFS患者41例中17例において30kDaタンパク質が検出された。一方の健常人群66例では30kDaタンパク質は全く検出されなかった。この結果より、我々が開発した診断法は、CFSを正確に診断できることが分かった。
(3)我々が見出した30kDaタンパク質の性質を解析した。CFSにおいて特異的に発現しているタンパク質であるか検討するため、CFS患者より単離した末梢血サンプルを二次元電気泳動後、特異的スポットを切り出し、nano LC-MS/MSで解析した結果、protein Xであることが同定された。現在、protein Xを単離、精製し構造解析を行っており、protein Xの機能とCFS病態との関連についても検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] An apoptotic pathway of 3'-Ethynylcytidine(ECyd) involving the inhibition of RNA synthesis mediated by RNase L.2006

    • 著者名/発表者名
      Naito T, Yokogawa T, Kim HS, Matsuda A, Sasaki T, Fukushima M, Kitade Y, Wataya Y
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Symp Ser. 50

      ページ: 103-104

  • [雑誌論文] Proteome and transcriptome analysis of 5-fluoro-2'-deoxyuridine-induced cell death mechanisms.2006

    • 著者名/発表者名
      Sato A, Miyazaki E, SatakeA, Hiramoto A, Hiraoka O, Miyake T, Kim HS, Wataya Y
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Symp Ser. 50

      ページ: 101-102

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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