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2006 年度 実績報告書

新たな視点で原腸陥入におけるフラスコ細胞の役割を解明する試み

研究課題

研究課題/領域番号 18659055
研究機関北里大学

研究代表者

小畑 秀一  北里大学, 一般教育部, 助教授 (10204273)

キーワード原腸陥入 / 両生類 / 初期発生 / 細胞運動 / 細胞骨格 / 形態形成
研究概要

原腸陥入は脊椎動物をはじめとした多ぐの動物の形態形成における重要な現象であるにもかかわらず、その仕組みの大半は依然として謎に まれている。両生類胚の原腸陥入時の形態的特徴は、陥入部位先鎖鎖菌に見られるフラスコ細胞である。一この細胞の特徴は細長く伸長していることである。有尾両生類に分類されるアカハライモリの原腸胚を観察すると、シリンダー状またはフラスコ状に伸長しているのはフラスコ細胞に限定されたものではなく、ほとんど全ての中胚葉細胞と内胚基細胞でこのような形態をとっていたことから、この細胞の伸長が原腸陥入に深く関わると考えられる。細胞の伸長はCa, Mg-free溶液により原腸胚から単離した細胞においても再現することができた。この細胞伸長のしくみを単離胚細混を用いて細胞骨格との関連で調べた。アクチン重A阻害剤を外液に添加すると、伸びていた細胞の形態が速やかに球状に変化した。また、微小菅重合阻害剤を用い、微小管を破壊したところ、細胞伸長そのものには影響を与えなかったが、原形質流動の速度がアメーバなみに加速されることを発見した。
微小管安定化剤を作用させてもこのような効果は見られなかった。さらに、微小管重合阻害剤と2,3-butanedione monoxime(ミオシンに結合し、筋収縮を阻害する)とを同時に作用させると、活発な原形質流動がほぼ完全に抑制された。以上の結果から,初年度の研究において、
(1)原腸胚の中胚葉細胞および内胚葉細胞に見られる伸長した細胞形態の形成と堡持にはアクトミオシン系が重要な役割を果たしていること、(2)アクトミオシン系と微小日系の共同作業により原形質流動が調節されていることが明らかになった。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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