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2006 年度 実績報告書

カベオリンの容量依存性カルシウム流入制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 18659065
研究機関東京大学

研究代表者

村田 幸久  東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助手 (40422365)

キーワードカベオリン / カベオラ / 容量依存性カルシウム流入 / 血管内皮細胞
研究概要

本研究は"細胞小器官力ベオラのCa^<2+>流入調節機構を明らかにすること"を目的としている。
平成18年度は、Caveolin-1(Cav-1)欠損マウス肺組織の特徴を正常動物と比較した後、肺動脈組織と肺から単離した内皮細胞を用いてCav-1欠損が内皮細胞の薬物刺激によるCa^<2+>流入と、それに伴う機能に障害を与えることを明らかにした。更に、免疫染色と分子生物学的手法を用いて、これら内皮細胞の障害がCav-1欠損によって起こる容量依存性Ca^<2+>チャネルTRPCsやIP3受容体の局在変化に起因することを示唆する結果を得た。以下に詳細な実験経過を記載する。
1 免疫染色、電子顕微鏡を用いた解析により、Cav-1欠損マウス肺動脈血管内皮細胞においてCav-1発現とカベオラ構造が消失していることを確認した。
2 Cav-1欠損マウス肺動脈内皮細胞において、アセチルコリン刺激によるCa^<2+>流入と、同刺激時に観察されるプロスタサイクリンの産生量が減少していることを確認した。
3 更に詳細なCa^<2+>制御機構変化を検討するため、Cav-1欠損動物肺組織から内皮細胞を単離してCa^<2+>解析を行ない、Cav-1欠損が容量依存性Ca^<2+>チャネル活性を障害することを確認した。
4 ウェスタンブロット法を用いTRPCs(内皮細胞で機能を持っとされるサブタイプ1、4)、IP_3受容体(全サブタイプ1、2、3)の蛋白質発現量を正常細胞ならびにCav-1欠損内皮細胞において検討し、Cav-1の有無はこれらの蛋白質発現には影響を与えないことを確認した。
5 免疫蛍光染色法・ショ糖密度勾配細胞蛋白質分画法を用い、正常細胞で細胞膜(ラフト)に局在していたTRPCs、IP_3受容体蛋白質がCav-1欠損によって消失していることを発見した。
平成19年度はCav-1とTRPCs、IP_3受容体蛋白質の直接相互作用について検討を進める。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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