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2007 年度 実績報告書

中皮腫の細胞内異常シグナル

研究課題

研究課題/領域番号 18659099
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

三浦 裕  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (90285198)

研究分担者 川口 誠  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (50204699)
キーワードATBF1 / 中皮腫 / 細胞内局在 / 核移行シグナル / アスベスト
研究概要

ATBF1が実際に細胞質/核を移動している細胞系の準備:マウス由来胚性がん細胞株P19細胞のレチノイン酸による神経分化誘導系が極めて鋭敏かつ再現性よくATBF1の細胞質/核の移動を観察できる。NES/NLSごとのGFP蛍光タンパク質タグ付き融合発現vectorを完成させ、P19細胞に遺伝子導入を試みたが、導入効率が極めて低いために、COS-7細胞株に変更して、細胞内局在シグナル活性を確定する実験を実施した。アミノ酸の一次構造的から予想していた4カ所の核移行シグナルのうちそれぞれ独自に核移行シグナル活性があることをみいだした。それぞれATBF1のアミノ酸配列の開始番号で分類される4カ所のNLSコンセンサス配列(277、1387、2947、2987)で分類してそれぞれの機能解析を行った。その結果、277には有意な核移行活性は認められなかった。他の1387、2947、2987には2倍から7倍程度の核へのタンパク質発現の集中が認められた。2947と2987は実際のタンパク質上では隣接して存在する。そこでGFP蛍光タンパク質タグ付き融合発現vectorにもこの2カ所をタンデムにつなげた発現系を作成して検定したところ、核への集積が32と非常に強い核移行シグナルとして機能することを証明することができた。(三浦、川口)ATBF1がATMによってリン酸化される機能ドメインの決定:私たちの研究とは独立してハーバード大学の研究グループの網羅的検索によりATBF1がATMによってリン酸化される候補アミノ酸の一つが決定された(Science316,1160、2007)。このリン酸化は、ATMからATBF1へのシグナル伝達系として極めて重要は意味があるとかんがえられ、Ser1180がその標的アミノ酸であることが決定された。その検定を容易に実施できる系を確立する必要があり、抗リン酸化Ser1180モノクローナル抗体の作成を開始した。ペプチド合成、免疫、ハイブリドーマ細胞との融合、非リン酸化ペプチドとリン酸化ペプチドへの反応性に差があるクローンの選択まで研究を進めることができた。(三浦)

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Subcellular localization of ATBF1 regulates MUC5AC transcription in gastric cancer.2007

    • 著者名/発表者名
      Mori, Y.
    • 雑誌名

      Int J Cancer 121

      ページ: 241-247

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mechanism for FGF-1 to regulate biogenesis of apoE-HDL in astrocytes.2007

    • 著者名/発表者名
      Ito, J.
    • 雑誌名

      J Lipid Res 18

      ページ: 2020-2027

    • 査読あり
  • [学会発表] ATM/ARの標的因子ATBF1の細胞内局在制御メカニズム2007

    • 著者名/発表者名
      鄭 且均
    • 学会等名
      BMB2007(第30回日本分子生物学会年会)
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20071211-15

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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