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2006 年度 実績報告書

新しい組織化学「酵素抗原法」の技術開発:組織切片において特異抗体産生細胞を染める

研究課題

研究課題/領域番号 18659103
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

堤 寛  藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (80138643)

研究分担者 稲田 健一  藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (70246081)
鴨志田 伸吾  藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (70351020)
三浦 惠二  藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 助手 (20199946)
有沢 富康  藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (50273230)
キーワード酵素抗原法 / 特異抗体産生形質細胞 / 酵素抗体法 / リンパ節 / 脾臓 / horseradish peroxidase / ovalbumin / keyhole limpet hemocyanin
研究概要

本研究の目的は、組織切片上の特異抗体産生細胞の局在を可視化する「酵素抗原法」の方法論を確立することである。酵素抗原法とは、標識抗原を用いて組織切片上の特異抗体産生細胞の局在を可視化する、今までにない組織化学技術である。「酵素抗体法」が、抗体に酵素などを標識して、組織内の抗原を可視化するのに対して、「酵素抗原法」は、抗原に酵素やハプテンを標識し、組織内の特異抗体を可視化する技法である。このように、「酵素抗原法」は、現在広く応用されている「酵素抗体法」の裏返しであり、理論的に十分可能な技術である。
我々は現在までに、horseradish peroxidase(HRP)を足底部から免疫したラットの鼠徑部リンパ節および脾臓を対象として、酵素抗原法の再現性を検討している。鼠徑部リンパ節および脾臓の4%パラホルムアルデヒド固定後凍結組織切片を、抗原であるHRPと反応させたところ、多数の形質細胞にHRP反応陽性所見が得られ、抗HRP抗体産生形質細胞を可視化することができた。さらに、組織切片中の全形質細胞数に対する抗HRP抗体産生形質細胞数の割合を解析した。その結果、抗原投与部位から遠い脾臓では約10%であったのに対して、より近い鼠徑部リンパ節では約40%の形質細胞が抗HRP抗体を産生していた。これは、局所リンパ組織の形質細胞を解析すれば、そこでドミナントに感作している抗原を特定できる可能性を示している。現在、今回得られた特異抗体産生形質細胞の出現頻度の再現性および、酵素抗原法の応用性を検討するため、ovalbuminおよびkeyhole limpet hemocyaninを同様に免疫したラットのリンパ節および脾臓を対象に、ビオチン化抗原を用いた酵素抗原法を試みている。
また、炎症性腸疾患の病変局所で産生される抗体の解析を行っており、その対応抗原を用いた酵素抗原法も検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 胆道感染症の病理2006

    • 著者名/発表者名
      堤 寛
    • 雑誌名

      日本外科感染症学会誌 3(3)

      ページ: 173-181

  • [雑誌論文] 糖尿病合併症の病理.感染症2006

    • 著者名/発表者名
      堤 寛
    • 雑誌名

      病理と臨床 24(7)

      ページ: 740-745

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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