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2006 年度 実績報告書

媒介昆虫の唾液腺成分は病原体の感染性に関わるか

研究課題

研究課題/領域番号 18659117
研究機関三重大学

研究代表者

鎮西 康雄  三重大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60024709)

キーワードマラリア原虫 / ネズミマラリア / 感染機構 / スポロゾイト / ハマダラカ / 唾液腺 / 抗凝固分子 / 抗血小板凝集阻害分子
研究概要

モデル動物としてネズミマラリア原虫P.berghei、媒介蚊としてはハマダラカAnopheles stephensiを用いて研究を進めている。スポロゾイトの感染関連分子(SPECT1、SPECT2,CelTOS,Pb36など)はスポロゾイトが皮膚や肝臓の類洞壁の通過、肝細胞への寄生に必須の分子として、我々がこれまでに、同定し機能解析を行ってきた分子である。これらの分子の発現がどのような唾液腺因子によって調節されているかを明らかにするために、唾液腺成分の探索と遺伝子クローニング実験を開始した。またその調節の機構は如何なるものかを明らかにするため、これらの分子に関して以下の実験を進めている。
1)マラリア媒介蚊であるAnopheles slephensiの唾液腺を採取し、そこからmRNAを抽出し、cDNAライブラリーを構築した。
2)このライブラリーをランダムに網羅的に解析し、約500のEST解析が出来た。これをもとに既知遺伝子やESTデータベースの構築を試みた。まだ、十分なESTが揃っていないので、完成されたデータベースとは言えない。今後更にEST解析を追加する予定である。
3)解析済みのハマダラカ唾液腺ESTから、他の昆虫等で既にわかっている各種活性分子との相同生のある分子について,いくつかをピックアップした。
4)そのうちの一つについてバキュロウイルス系によってタンパク質発現を行い、その活性を見た所、抗凝固活性が確認された。この分子について詳細な高業顔機構について現在解析中であるが,予備的な結果として、内因系大XII因子を阻害すると言う結果が得られている。
5)今後,更に生理活性の明らかな分子を同定し、これら分子がマラリア原虫の必須分子発現の制御にどう関わるかについて解析を進める。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] CeITOS,a novel malarial protein that mediates transmission to mosquito and vertebrate hosts.2006

    • 著者名/発表者名
      Tohru Kariu, Tomoko Ishino, Kazuhiko Yano, Yasuo Chinzei, Masao Yuda
    • 雑誌名

      Molecular Microbiol 59

      ページ: 1369-1379

  • [雑誌論文] Identification and characterization of a collagen-induced platelet aggregation inhibitor,triplatin,from salivary glands of the assassin bug, Triatoma infestans2006

    • 著者名/発表者名
      kihiro Morita, Haruhiko Isawa, Yuki Orito, Shiroh Iwanaga, Yasuo Chinzei, Masao Yuda
    • 雑誌名

      FEBS J. 273

      ページ: 2955-2962

  • [雑誌論文] A calcium-dependent protein kinase regulates Plasmodium ookinete access to the midgut epithelial cell2006

    • 著者名/発表者名
      Tomoko Ishino, Yuki Orito, Yasuo Chinzei, Masao Yuda
    • 雑誌名

      Molecular Microbiol. 59

      ページ: 1175-1184

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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