今年度は、臨床判断能力を判定する試験の開発のため、情報収集・先行文献検索・ディスカション活動を重ねた。また総合診療部の「臨床判断能力を涵養する」ための教育方略に関しても検討を同時に加えるため自己評価アンケート実施した。 (1)臨床判断能力テスト開発:試験開発のため、その試験の構成・問題形式・解答形式・出題問題数について検討を重ねた。結果を要約する。 * 構成は臨床判断能力を問う症例問題+知識を問う多肢選択型問題と決定した。理論的には、Key Feature理論を用いた症例問題を土台にする。Page & Farmer(2005)による問題作成ガイドに基づき問題作成を行なっている。 * 解答形式は当初、短文解答式(SAQ)を予定も、多肢選択型問題(MCQ)がより妥当であろうと判断し、MCQを採択することとした。 * 問題数を症例問題30題、知識に関する問題は80問とすることで統計学的解析可能と判断した。 (2)臨床判断能力テスト実施計画:試験実施はリクルートの関係上、今年度以内に実施することが出来ず、2007年4月6日に実施予定とした。 * 統計学的に耐えうる数として各学年約30名ずつをリクルートした。 * 院内の臨床受託研究審査委員会に申請し、認可された。 (3)総合診療部実習における医療面接実習に関する自己評価アンケートを実施: * 実習体制・効果の判定を継続的に行った。(結果は解析中) * アンケート集計結果は、臨床判断能力テストの結果の解釈の際の考察内容として扱う予定。 * アンケート集計結果は、来年度以降のプログラム改編にも利用される予定である。
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