研究課題/領域番号 |
18659148
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
黒田 嘉宏 大阪大学, 基礎工学研究科, 助手 (30402837)
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研究分担者 |
竹村 匡正 京都大学, 医学部附属病院, 助手 (40362496)
黒田 知宏 京都大学, 医学部附属病院, 講師 (10304156)
中尾 恵 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (10362526)
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キーワード | 言語処理 / 医用バーチャルリアリティ / 医学教育 / 手術シミュレーション |
研究概要 |
手術の記述と表現について、言語処理分野とバーチャルリアリティ分野といった異なる観点から検討し、システムの設計を行った。手術シミュレーションは医学教育・訓練、手術計画などに今後非常に重要な役割を果たすものと期待されるが、手術シミュレーション環境の構成要素である手術シナリオ、手術シーンはデータとして整理されておらず、実用における足かせとなっている。本研究では、言語処理を用いて手術書に記述された情報から手術シーンに関する情報を抽出する方法が検討された。具体的には、サポートベクターマシーン(SVM)を用いて手術書内の文書に記述された情景を分類できるかが検討された。また、手術シミュレーション用XMLとしてSSMLを定義した。一方で、触覚応答を含むバーチャルリアリティシミュレーションシステムでは実時間性に関して要求が高いため、任意の構成要素からなる手術シミュレーション環境において十分にリアリティの高い手術シミュレーションを実現するためには計算機上でのシミュレーションパフォーマンスの評価が必要であることが検討された。一般に提供されているパフォーマンス評価の方法として、ベンチマークが存在するが、市販のベンチマークソフトはデスク作業のアプリケーションやグラフィックに特化した評価を行っており、手術シミュレーションにおける要求とはそぐわない。従って、手術シミュレーション用のベンチマークの機構が必要であることが検討された。手術シミュレーションでは、扱う臓器モデルのサイズや手術手技アルゴリズムによって計算量が異なり、前処理と実時間処理とをうまく切り分けて実時間性を達成している。従って、手術手技、実行タイミングという2軸で分類されるベンチマークが必要であることが考えられる。
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