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2007 年度 実績報告書

作用点が複数ある低用量化学物質の毒性の解析法

研究課題

研究課題/領域番号 18659168
研究機関東京大学

研究代表者

渡辺 知保  東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70220902)

研究分担者 金子 律子 (大谷 律子)  東洋大学, 生命科学部, 教授 (00161183)
佐藤 雅彦  愛知学院大学, 薬学部, 教授 (20256390)
清水 華  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80401032)
キーワード低用量 / 胎生期曝露 / ビスフェノールA / マイクロアレイ / マウス / 脳
研究概要

本年度は,ビスフェノールAを用いて実施した曝露実験で得られた脳試料について,マイクロアレイによる遺伝子発現の定量を行った.すなわち,0.005〜5.0mg/L曝露群に対照群を加えた5群から,2群を選び対比較する方法によって遺伝子発現への影響を検討した.主要な結果は以下の通り:対照群と比較した場合,最大用量(5mg/L)群で発現に変化(2倍あるいは1/2倍より大きい変化)のあった遺伝子は25の遺伝子に増加が1個で減少が認められた.これに対し低用量群の中の0.05mg/L群では発現の増大した遺伝子が16個,減少した遺伝子が19個認められた.0.005mg/L群においては,増大した遺伝子は5個,発現減少遺伝子が28個となった.
0.05mg/Lで反応した遺伝子のうちMus musculus serine incorporator 3を含む2遺伝子は最大用量においても増加していた.したがって,残りの14個が低用量のみで増大していたことになる.一方,発現が抑制された遺伝子は,量によって全く異なっており,共通の遺伝子を見いだせなかった.一方,0.05mg/Lと0.005mg/L群の間には,共通して変化する遺伝子は見いだせなかった.これらの結果より,より低用量においてのみ発現変化する遺伝子候補を複数見いだすことができた.これらの遺伝子変化をrealtime-PCRで確認した後,個々の遺伝子発現と毒性発現との関連を検討することが今後の課題となる.

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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