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2006 年度 実績報告書

プロテオーム解析を用いた中皮腫発生予防のためのペプチドワクチンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18659174
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

本間 定  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (50192323)

研究分担者 小幡 徹  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (80119776)
キーワード癌 / 生体分子 / バイオマス / 免疫学
研究概要

腫瘍細胞を取り込ませた樹状細胞のMHC class II分子上に提示される抗原性ペプチドのスクリーニングとして、マウス肝癌細胞(MIH-2)と骨髄由来樹状細胞の融合細胞をPEG処理により作製し、抗I-Ak抗体のaffinity columnを用いてMHC class II/antigenic peptide複合体を分離した。酸処理によりペプチドを遊離させ、LC/MSを用いて解析を行った。コントロールとしてMIH-2細胞を取り込ませていないPEG処理樹状細胞を用意し、上記と同様の手法でMHC class II/antigenic peptide複合体を分離、酸処理によりペプチドを遊離させた。MHC class II分子に結合しうる13アミノ酸前後の領域のペプチドプロフィールを検索した。両者のペプチドプロフィールを比較すると、MIH-2細胞を取り込ませた樹状細胞のMHC class II分子上にのみ見られるペプチドピークが複数存在した。そのうちのひとつのピークのタンデム解析を行うと、EMTKというオリゴペプチドが同定され、データベースから由来蛋白を検索すると、肝癌細胞に発現するチトクロームP450-2j6の284から287アミノ酸から由来したものと判断された。この構造のN末端側にはI-Ak結合モチーフ構造が見られることから、この領域が抗原エピトープであると考えられる。EMTKとI-Ak結合モチーフ領域を含む13アミノ酸よりなるペプチドを合成し、C3H/HeNマウスにペプチドワクチンとして投与した。すると、ペプチド免疫マウスの脾細胞は高いインターフェロン-ガンマ産生を示し、本抗原がMIH-2肝癌細胞の腫瘍抗原となっていることが示唆された。コントロールのOvaalbuminペプチドにはこの作用はなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Cancer immunotherapy using dendritic/tumor-fusion vaccine induces elevation of serum anti-nuclear antibody with better clinical responses.2006

    • 著者名/発表者名
      Homma S, Sagawa Y, Ito M, Ohno T, Toda G
    • 雑誌名

      Clinical and Experimental Immunology 144・1

      ページ: 41-47

  • [雑誌論文] Interferon-gamma produced by interleukin-12-activated tumor infiltrating CD8+T cells directly induces apoptosis of mouse heaptocellular carcinoma.2006

    • 著者名/発表者名
      Komita H, Homma S, Saotome H, Zeniya M, Ohno T, Toda G
    • 雑誌名

      Journal of Hepatology 45・5

      ページ: 662-672

  • [雑誌論文] Dendritic/tumor-fusion vaccine.2006

    • 著者名/発表者名
      Homma S
    • 雑誌名

      Modern Aspect of Immunobiology 19

      ページ: 37

  • [雑誌論文] 樹状細胞ワクチン効果増強のための様々な試み.2006

    • 著者名/発表者名
      本間 定
    • 雑誌名

      BIO Clinica 21・2

      ページ: 59-64

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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