研究概要 |
SPM・DEPによる「脂肪肝」、「NASH」、「白内障」の増悪に関する研究 生活習慣病モデルマウス(肥満、糖尿病、高脂血症を呈する)としてC57BL/KSJ db/dbマウスと、コントロールマウスとしてC57BL/KSJ db/+mマウス(5週令で導入)を用い、下記の実験群で、経気道曝露を施行した。 1.db/+m- vehicle曝露群(0.05% Tween 80,0.25%DMSO加リン酸緩衝液(pH:7.4)を100μl/bodyで曝露した。) 2.db/+m- DEP曝露群(100μg/bodyを曝露した。) 3.db/db- vehicle曝露群 4.db/db- DEP曝露群 vehicle、DEPの縣濁液は、6週令より24週令までをめどに、週に1回、経気道曝露を施行した。最終曝露の24時間後まで、以下の検討を行った。死亡率には、各群間で有意な差は見られなかった。体重、臓器重量、摂食量は、db/dbマウスでdm/+mマウスに比較し、有意に大きかったが、DEP曝露による差は見られなかった。血糖やフルクトサミンも、db/dbマウスでdm/+mマウスに比較し、有意に大きかったが、DEP曝露による差は見られなかった。一方、肝機能検査値は、db/dbマウスでdm/+mマウスに比較し、有意な増悪が見られ、DEP曝露によりさらなる悪化が認められた。この変化は、肝組織における肝細胞の脂肪含量とよく相関していた。NASHに相当する所見は24週齢までには認められなかった。
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