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2007 年度 実績報告書

突然死の法医診断と心臓突然死予防策の確立を目指したDNA指標の分子法医学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18659193
研究機関京都大学

研究代表者

玉木 敬二  京都大学, 医学研究科, 教授 (90217175)

研究分担者 小泉 昭夫  京都大学, 医学研究科, 教授 (50124574)
鶴山 竜昭  京都大学, 医学研究科, 講師 (00303842)
飯野 守男  京都大学, 医学研究科, 助教 (80362466)
奥野 知子  京都大学, 医学研究科, 助教 (30288386)
キーワード突然死 / SCN5A / SUNDS / KCNQ1
研究概要

わが国の突然死の数は、おおよそ年間10万人弱とされており、このうち、心疾患は約6、7割を占めている。とりわけ、わが国では欧米と異なり、特に夜間安静時に多く発症する特徴的なものが知られている。このような事例を渡辺は、青壮年急死症候群(Sudden Manhood Death Syndrome, SMDS)と呼称して報告しているが、その実態は長らく不明であった。この病因として、刺激伝導系の異常、自律神経系の異常などが想定されているが、いずれの場合も確固たる検証所見に乏しく長らく混沌としていた。一方、疾病の分子病理学的病態解明手法の発展に伴い、青壮年急死症候群は青壮年男子の夜間突然の「急性心機能不全」による死亡には、致死性不整脈を引き起こすような心筋イオンチャネルの異常が含まれている可能性が指摘された。
平成19年度は、実際の突然死例において、心筋イオンチャネル遺伝子であるSCN5Aの28全エクソンについて、WAVE法によって解析し、発見された3変異について、塩基配列を決定してその詳細を解析した。エクソンをPCR増幅後、蛍光標識ジデオキシNTPを用いた方法でPCR産物より直接塩基配列を決定した。各エクソンにはアミノ酸置換を伴うような変異ではなく、一塩基多型であった。また、KCNQ1遺伝子の16全エクソン検索についても同様に解析を行ったが、検出された7変異は全て一塩基置換であった。このように、心臓突然死例と思慮される事例においても、遺伝子変異を捉えて心臓病により死亡を判断できる割合は予想外に低く、形態学異常を判断しにくい青壮年急死症候群の病態解明の困難さが改めて認識された。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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