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2007 年度 実績報告書

消化器の形態形成に関わる遺伝子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18659210
研究機関熊本大学

研究代表者

粂 昭苑  熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (70347011)

キーワード内胚葉 / 膵臓 / 分化 / 移植 / Pdx1 / 運命追跡 / 前駆細胞 / 誘導シグナル
研究概要

本研究では、マウスの消化管形成プログラムを進化発生学的なアプローチで明らかにしようとする試みである。特にカタユウレイボヤ、ニワトリ、マウスを用いて解析を行う。これらの動物モデルを使用することにより、消化器形成に関わる遺伝子群をゲノムワイドに探索・比較するものである。
'カタユウレイボヤを用いた内胚葉系譜の遺伝子発現解析
カタユウレイボヤを用いた内胚葉系譜の遺伝子発現解析 カタユウレイボヤの32細胞期の予定内胚葉(32細胞期胚のA6.1割球)を集め、マイクロアレイ(オリゴチップ)の解析を行った。対照実験として、32細胞期胚の予定神経索/脊索の細胞(32細胞期胚のA6.2割球)から抽出したRNAを用いたマイクロアレイを使用した。この中では、ある程度マウス初期胚の内胚葉で発現が遺伝子がオーバーラップしている。
ニワトリに関しては、膵前駆細胞が出現する時期、出現する場所を細胞運命予定地図の作成により追跡し、決定した。また、今回の研究により、膵臓の分化誘導シグナルがどこから出されているかについて、予定膵臓を切り出し、胃、膵臓、あるいは腸への移植実験など発生学的に解析を行った結果、胃を裏打ちする中胚葉に膵臓誘導活性を有することを新たに見出した。これらの結果に基づき、膵への運命決定前後においての膵前駆細胞の内在性の変化、および分化誘導シグナルを捉えるために、各々内胚葉、中胚葉の胃、膵臓、小腸領域を切り出し、マイクロアレーを用いた遺伝子発現プロファイルを行った。
マウス胚については、内胚葉の成立後、膵臓前駆細胞の遺伝子発現プロファイルのデータを海外の研究グループと共有できる状況にある。ES細胞を用いた試験管内分化誘導の系において、ES細胞由来の膵臓前駆細胞をセルソーターにより純化し、遺伝子網羅的発現解析を行った。ホヤ、ニワトリ、マウスで得られた遺伝子発現プロファイルの比較検討を行った。
今後得られたプロファイルについて、有望な遺伝子についてさらに解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) 備考 (1件) 産業財産権 (2件) (うち外国 1件)

  • [雑誌論文] Guided differentiation of ES cells into Pdxl-expressing regional specific definitive endoderm.2008

    • 著者名/発表者名
      Shiraki, N.
    • 雑誌名

      Stem Cells 26

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The expression patterns of Epiplakinl in pancreas,pancreatic cancer and regenerating pancreas.2008

    • 著者名/発表者名
      Yoshida T.
    • 雑誌名

      Genes Cells (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Differentiation of mouse and human ES cells into hepatic lineages2008

    • 著者名/発表者名
      Shiraki, N.
    • 雑誌名

      Genes Cells (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] 「ニワトリ胚の初期膵臓領域確立には、内胚葉の感受性の差が関わる」2007

    • 著者名/発表者名
      勝本 恵一
    • 学会等名
      BMB2007 第30回日本分子生物学会年回・第80回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-12-11
  • [学会発表] 「ES細胞からPdx1陽性胚性内胚葉への正常発生に沿った分化誘導」2007

    • 著者名/発表者名
      白木 伸明
    • 学会等名
      日本炎症・再生医学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-08-02
  • [学会発表] 「ニワトリ胚初期内胚葉における膵臓領域化決定機構の解析」2007

    • 著者名/発表者名
      勝本 恵一
    • 学会等名
      第40回発生生物学会第59回細胞生物学会合同年会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2007-05-28
  • [備考]

    • URL

      http://www.imeg.kumamoto-u.ac.jp/divisions/stem_cell_biology/

  • [産業財産権] 「ES細胞から肝細胞の分化誘導方法]2007

    • 発明者名
      粂 昭苑, 白木 伸明, 梅田 香穂子, 粂 和 彦
    • 権利者名
      国立大学法人, 熊本大学
    • 産業財産権番号
      特願2007-143225
    • 出願年月日
      2007-05-30
  • [産業財産権] 「ES細胞の分化誘導方法」2007

    • 発明者名
      粂 昭苑, 吉田 哲, 白木 伸明, 粂 和彦
    • 権利者名
      国立大学法人, 熊本大学
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2006/310324
    • 出願年月日
      2007-05-24
    • 外国

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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