研究課題/領域番号 |
18659274
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高柳 涼一 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30154917)
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研究分担者 |
大中 佳三 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (30325518)
河手 久弥 九州大学, 大学病院, 助教 (20336027)
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キーワード | グルココルチコイド / 受容体 / ステロイド / non-coding RNA / 遺伝子発現調節 / エストロゲン / アンドロゲン |
研究概要 |
DNAから転写されるRNAは蛋白をコードするmRNAばかりでなく蛋白をコードしないゲノム領域からも転写される(転写産物はnon-codingRNAと呼ばれる)。ステロイドホルモンによる転写調節において未知のnon-coding RNAがホルモン調節系に関与している可能性がある。このような最近のRNA worldに関する新知見を背景に本研究は(1)ステロイドホルモン応答性のnon-coding RNAをcloningする、(2)そのpromoterのホルモン応答性を解析する、(3)機能を解析する、ことを目的として、本年度はステロイドホルモン応答性のnon-coding RNAの候補cloneの解析を行った。 昨年に引き続き、non-coding RNAのcloningを従来のsubtraction hybridization cloning法により行った。乳腺由来細胞(MCF7)と前立腺由来細胞(LNCaP)をグルココルチコイド、エストラジオールまたはジヒドロテストステロン(10-7M)で処理し、そのtotal RNA由来のcDNA群からステロイドホルモン処理をしていないtotal RNA由来のcDNA群をPCR Selectを用いて8〜20倍のレベルで除きcloningした。得られた全cloneの部分sequencingを行い、マウスゲノムデータベースを参考対象として、蛋白をcodeするものを除いた。Non-coding RNAの塩基配列から定量RT-PCR装置により、発現レベルで5倍以上のステロイドホルモン応答性を示すcloneについてfull-lengthcDNAをcloningした。これまでの検討から、偽陽性cloneがかなり多いことが判明したが、いくつかの候補cloneを得ることができたので、これらのcloneの機能及びpromoter領域のcloning、転写調節機構の解析を進めている。
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