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2007 年度 実績報告書

気管支喘息における新規のTh2細胞維持機構の解明と新規治療の研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 18659289
研究機関千葉大学

研究代表者

有馬 雅史  千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (00202763)

研究分担者 徳久 剛史  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
幡野 雅彦  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20208523)
坂本 明美  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教 (90359597)
藤村 理紗  千葉大学, バイオメディカル研究センター, 助教 (30376363)
キーワード気管支喘息 / Th2細胞 / Th2サイトカイン / 転写因子 / クロマチンリモデリング
研究概要

Th2サイトカイン遺伝子の発現調節領域の機能を解析してTh2細胞のサイトカイン産生の維持機構を単に転写調節だけではなく,クロマチンリモデリングを含めた包括的分子機構を明らかにする。以上の解析結果をもとに気管支喘息におけるメモリーTh2細胞の維持機構を解明する。
1.IL4BS-KOマウスの作製 ヒトとマウスでIL-4遺伝子の第2イントロンに転写抑制因子であるBCL6と転写促進因子であるSTATSが競合的に結合する塩基配列およびTh2サイトカインの産生に重要な転写活性化因子であるGAIA3の結合塩基配列が近接して存在する領域(IL4B6BS)を見出している。生体内におけるIL4B6BSの機能を明らかにするために,IL4BS-KOマウスを作製し,解析した。その結果,IL4BS-KO由来のTh2細胞のIL-4産生が著しく低下することを認めた。以上より,IL4B6BSはIL-4産生に極めて重要な調節領域であることを明らかにした。
2.気管支喘息モデルにおけるTh2細胞に対するBCL6の機能 BCL6-ノックアウト(Ko),BCL6-トランスジェニック(Tg)および野生型マウス由来のTh2細胞をそれぞれ野生型マウスに経静脈的に移植し,OVAの吸入曝露後のアレルギー性気道炎症について気管支肺胞洗浄(BAL)およびフローサイトメトリー法にて解析した。野生型Th2細胞を移植したマウスと比べて,BCL6-Ko由来Th2細胞を移植したマウスではOVA吸入24時間後より気道内好酸球浸潤とBAL液中のIL-4やIL-5が増加し,BCL6-Tgで減少した。また,野生型Th2細胞と比べて,Ko由来Th2細胞は肺組織やBAL液中への集積が増強し,Tg由来Th2細胞では減弱していた。以上の解析より,Th細胞におけるBCL6はTh2サイトカインの産生を抑制し,喘息性炎症局所へのTh2細胞の集積を減少させることで,アレルギー性気道炎症を抑制的に制御することを明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] role for Bc16 in sequential class switch recombination to IgE in B cells stimulated with IL-4 and IL-21.2008

    • 著者名/発表者名
      Kitayama D, et. al.
    • 雑誌名

      Mol.Immunol. 45

      ページ: 1337-1345

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Bcl6 is required for the IL-4-mediated rescue of the B cells from apoptosis induced by IL-21.2007

    • 著者名/発表者名
      Tsuruoka N, et. al.
    • 雑誌名

      Immunol.Lett 110

      ページ: 145-151

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Bc16 is essential for the generation of long-term memory CD4+ T cells.2007

    • 著者名/発表者名
      Ichii H, et. al.
    • 雑誌名

      Int.Immol. 19

      ページ: 427-433

    • 査読あり
  • [学会発表] Role of BCL6 in DNA damage in Th2 cells activated with anti CD3 antibodies2007

    • 著者名/発表者名
      有馬 雅史
    • 学会等名
      第37回日本免疫学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-11-22
  • [備考]

    • URL

      http://www.m.chiba-u.ac.jp/class/devgen/

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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