研究概要 |
1.B・C-Plateの作製と評価 (1)B・C-Plateの作製 B・C-Plateの作製は、基本的に日本化学療法学会標準法に準じて行った。液体培地としてはミューラーヒントン培地を基本に、2価イオンを添加したものを使用した。それぞれの抗菌薬を溶解剤で溶かした後、設定した濃度となるように上記液体培地で希釈したのち、それぞれ50μ1(Total 100μl)を96穴マイクロプレートに添加し、抗菌薬の組み合わせを調整した。 (2)B・C-plateの評価 B・C-Plateの有用性に関して、第一段階として保存株を用いた検討を実施した。保存株としては、全国サーベイランスで得られた株および当教室に保存されている株を用いた。現在、MDRPとして100株を超える株が保存を保存しており、本年度はこれらを用いた検討を実施した。その結果、ある種の抗菌薬の組み合わせ(AZT+AMK, colistin+RFPなど)がMDRPに対して相乗効果が強いことが明らかになった。共同研究を実施している施設において、これら抗菌薬療法の臨床的有効性についても検討されており、現在その結果を解析中である。 2.B・C-Plateの市販化 本年9月に栄研化学よりB・C-Plate (MDRP用)が発売される予定である。今後は、広く医療機関で使用していただき、その有用性が明らかになると思われる。また、選択抗菌薬、およびその設定濃度の問題についても広くご意見をいただきながら改善していく予定である。
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