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2007 年度 実績報告書

ランゲルハンス細胞に発現したCD1a分子の新しい機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18659323
研究機関京都大学

研究代表者

杉田 昌彦  京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80333532)

研究分担者 宮地 良樹  京都大学, 医学研究科, 教授 (30127146)
キーワード生体分子 / 脂質 / 免疫学 / 細胞・組織
研究概要

ヒト表皮ランゲルハンス細胞は、抗原特異的な皮膚免疫応答において重要な役割を担う樹状細胞である。このランゲルハンス細胞にはCDla分子が高発現するがその機能は不明であった。研究代表者らの研究から、CDla分子は種々の脂質抗原を結合し、脂質抗原特異的T細胞に抗原提示する機能を有することが明らかとなってきた。しかし、免疫研究に有用なマウスやラットはCDla分子を欠失しているため、個体レベルでの解析が進んでいない。そこで、ヒトCDla遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを樹立し、その機能発現を検証することを目的として、本研究を展開した。まず得られたCDlaトランスジェニックマウスは、皮膚の所見も含め、明らかな異常を認めなかった。また、表皮ランゲルハンス細胞と未熟胸腺T細胞に限局したCDlaタンパク質の発現を認め、ヒトと同様の発現パターンを示すことを確認した。さらに、ランゲルハンス細胞内のバーバック顆粒においてCDla分子の特異的な発現を認める点もまた、ヒトと類似していた。このCDlaトランスジェニックマウスの皮膚にウシ型結核菌弱毒化株であるbacillus Calmette-Guerin (BCG)を接種したところ、脾臓においてBCG由来脂質特異的CDla拘束性T細胞が誘導されることをインターフェロンガンマELISPOT法を用いて実証した。このことは、このCDlaトランスジェニックマウスにおいて、CDla拘束性T細胞のポジティブセレクションが起きていることを示している。以上の結果から、CDla分子を機能発現したトランスジェニックマウスが樹立され、皮膚免疫応答におけるCDla分子の機能解析に有用なマウスモデルが確立された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Pathways of CD1 and lipid antigen delivery, trafficking, processing, loading and presentation.2007

    • 著者名/発表者名
      Sugita M, Barral DC, Brenner MB.
    • 雑誌名

      Current Topics in Microbiology and Immunology 314

      ページ: 143-164

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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