研究課題/領域番号 |
18659327
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
神保 孝一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30094238)
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研究分担者 |
山下 利春 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (50167706)
國貞 隆弘 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (30205108)
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キーワード | メラノサイト / 幹細胞 / 再生医療 / メラノジェネシス / 白斑症 / メラニン再生細胞 / 細胞分化 / 皮膚 |
研究概要 |
I.目的 本研究は、メラノサイトの幹細胞が毛包bulgeより表皮内に移動したメラノサイトに分化し、皮膚色素再生を起しえるという仮設に基づき、ヒト尋常性白斑患者へのメラノサイト幹細胞を用いた再生医療法を確立することを目的としている。 II.研究成果 1.マウス毛包bulgeに存在するメラノサイト幹細胞の同定:DCT promoterの下流にLacZを組み込む事で細胞内にβ-galactosidaseを産生させ、β-galactosidaseにより分解される染色基質を用いたことでDCT陽性細胞、即ちメラノサイト幹細胞を同定した。 2.メラノサイト幹細胞から得られる末分化メラノサイトの分化増殖:メラノサイト増殖因子、SCF、Wnt、MITF、更にはET3等を用い細胞増殖と分化を図った。その際、我々の用いた幹細胞が実際メラノサイトへの分化機能等を有する事を証明する為に分化阻止剤(BQ788;endothelin antagonist)と分化誘導阻止抗体(ACK2; Anti-C-Kit antibody 2)を用い立証した。 3.マウスin vitro表皮再構築組織(reconstituted epidermal unit)の作成と毛包bulge由来のメラノサイト幹細胞の増殖・分化:in vitro表皮再構築組織(reconstituted epidermal unit)の作成は、我々が以前に開発したcollagen sponge法を用いた。本sponge上にアルビノマウス由来の表皮細胞を培養増殖させ表皮再構築組織を作成した。この上に毛包由来のメラノサイト幹細胞を載せ培養し、幹細胞のメラニン産生細胞への分化と増殖を図った。 III.今後の研究計画 正常ヒト表皮細胞をcollagen sponge上で培養し、これにヒト毛包bulge由来のメラノサイト幹細胞を混合し、共培養し、メラノサイト幹細胞の増殖とメラニン産生細胞への分化を試みる。
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