研究課題/領域番号 |
18659420
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
伊達 勲 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (70236785)
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研究分担者 |
杉生 憲志 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40325105)
徳永 浩司 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40294467)
三好 康之 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 講師 (00362997)
小野田 惠介 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (20379837)
松井 利浩 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (80362995)
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キーワード | 骨髄細胞 / 静脈内投与 / ドパミン / 微小環境 / 臍帯血 / 神経栄養因子 / シナプス / 血管新生 |
研究概要 |
パーキンソン病に対して謄帯血細胞を用いた細胞療法を施行するために、まずラベルした骨髄由来単核球を経静脈的投与し神経保護効果があるかどうか検討した。成体ラットの大腿骨より骨髄細胞を取り出し、その中から単核球のみを分離し、パーキンソン病モデル作成1時間後に尾静脈より静脈内投与を行った。アンフェタミン誘発回転運動はコントロール群と比べて有意に減少した。また、組織学的に線条体および黒質内のドパミン線維および細胞は有意に生存していた。しかし、移植した骨髄細胞はほとんどが脾臓と肺に付着し脳内にはほとんど認められなかったし、神経系の細胞への分化も示さなかった。現在、神経保護効果のメカニズムを検討しているが、明らかに骨髄細胞を移植した群では線条体内における血管が増生していることおよびシナプスの数の増加など、脳内の微小環境が変化していることは確かめている。その変化としてどのような神経栄養因子やシグナルを介して起こっているか検討中である。 また、現在ヒト臍帯血細胞を用いた研究ができるように倫理委員会への申請の準備を行っている。もし、許可が得ることができればその細胞を用いてパーキンソン病モデルラットに使用する予定である。 そこで、その前段階であるラットの臍帯血を採取する練習を行っているが、胎仔が小さいために移植に必要な細胞数を取り出すことができないのが現実である。更なる実験手技の向上およびネズミの数を増やし研究を行う予定である。一部の取り出された臍帯血細胞を試験管内で長期間生存させ、増殖させることに成功したので、その細胞も用いて研究を行う予定である。
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