研究課題/領域番号 |
18659437
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鄭 雄一 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (30345053)
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研究分担者 |
三浦 俊樹 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20376479)
橋本 整 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00401068)
緒方 直史 東京大学, 医学部附属病院, 寄附講座教員 (10361495)
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キーワード | 骨代謝 / ヘッジホッグ / 生理的 / 病的 |
研究概要 |
生理的条件下におけるPtc1ヘテロノックアウトマウスの骨組織の解析 (1)Ptc1ヘテロノックアウトマウス(Ptc1KO-Jackson Laboratoryより購入済)と野生型マウス(WT)を掛け合わせ、同腹のPtc1KOとWTについて長管骨および椎体についてX線撮影にて骨のサイズ、形状、質をマクロ的に評価し、また骨密度を計測し骨量を評価した。その結果、Ptc1KOにおいてはWTと比べて有意な骨量・骨密度の上昇を認めた。しかし、骨のサイズ・形状については明らかな差を認めなかった。次にBrdUラベリング、ALP染色、TRAP染色、カルセイン二重標識、Villanueva-Goldner染色を用いた骨組織形態計測を行い、骨形成・骨吸収についての動的な変化を、Ptc1KOとWTの骨の間で比較検討したところ、Ptc1KOにおいては骨形成・骨吸収の亢進を伴った、高代謝回転型の骨量上昇を呈していることが明らかとなった。I型コラーゲン、II型コラーゲン、X型コラーゲンの発現の免疫染色による比較検討から、Ptc1KOは軟骨分化に大きな障害を有さず骨形成のみが上昇していることが示された。 (2)骨芽細胞の増殖・分化・survivalの解析:Ptc1KOとWTの新生仔頭蓋骨から骨芽細胞を採取・培養して以下の実験をおこない、両マウスで比較検討した。チミジン取り込み実験よりPtc1KO骨芽細胞とWTの間で増殖能に大きな差は認められなかった。アルカリフォスファターゼ活性測定・アリザリンレッド染色による基質合成能と、リアルタイムRT-PCRによる分化マーカーの発現検討から、Ptc1KO細胞では骨芽細胞分化能が亢進していることが示された。Ptc1KOとWTの培養骨芽細胞と造血系細胞(骨髄細胞または脾細胞)の共存培養を様々な刺激条件下でおこうと、Ptc1KO骨芽細胞の破骨細胞支持能が上昇していた。
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