研究分担者 |
茂木 康一 自治医科大学, 医学部, 助教 (80344919)
瀬尾 憲正 自治医科大学, 医学部, 教授 (40093257)
堀田 訓久 自治医科大学, 医学部, 講師 (70322401)
熊田 真樹 自治医科大学, 医学部, 助教 (40326830)
梶井 英治 自治医科大学, 医学部, 教授 (40204391)
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研究概要 |
μオピオイド受容体遺伝子第118番塩基の単一遺伝子多型(SNPs)と,疼痛の程度,オピオイドの作用の関連を検討すること,さらに日本人の本多型の頻度を明らかにすることを目的とし,以下の研究を遂行している. 【研究1】 【方法】同意がえられた全身麻酔を受ける成人患者を対象とした.フェンタニル1μg/kg静脈内投与後の,眠気,浮遊感,悪心,咳嗽の有無を記録した.術後鎮痛はオピオイドの経静脈的自己調節鎮痛または筋肉内投与,静脈内投与とした.評価項目は麻酔覚醒直後,術後6時間,術後第1病日における鎮痛度,鎮痛薬使用量,副作用(悪心・嘔吐,掻痒感,鎮静,尿閉,掻痒感)の有無とした.DNA抽出及びSNPsの解析は,採血後にDNAを抽出精製し,Taq-MannProbe法を施行する.[結果および経過]250名を対象とし,各種評価項目を調査した.現在,DNA精製まで完了し,Taq-Mann Probe用い解析を開始する段階である. 【研究2】 本研究では術後の硬膜外オピオイド投与量を詳細に調査し,術後痛およびオピオイドの作用とμオピオイド受容体遺伝子第118番塩基のSNPsの関連を評価する.[方法]硬膜外併用全身麻酔を受ける成人の腹部手術患者で,同意がえられた者を対象とした.術後鎮痛にはフェンタニル2μg/mlとロピバカインの硬膜外持続投与と自己調節鎮痛法を行った.研究1の調査項日に加え,フェンタニル硬膜外投与量を詳細に調査した.DNA抽出とSNPsの解析は研究1と同様である.[結果および経過]予備研究でフェンタニル投与量から研究対象人数を算出した.以後30名の患者に対し各種評価項目を調査した.現在,NAの精製まで完了し,今後Taq-Mann Probe用いて解析を開始する段階である. 研究1および2のいずれも,今後も対象症例数を増やし解析をすすめる.
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