研究概要 |
1)慢性拒絶反応ラットの作成 雄性Fisherラット(F344,RT1)から腎臓を摘出し、Lewisラットをレシピエントとした腎移植をmicrosurgery下に行った。このF344-to-Lewisは慢性拒絶反応モデルとして確立されているが、移植後2週、12週、24週にと殺し移植腎を摘出し病理組織学的に細胞浸潤の有無、血管病変の有無、微小血栓の有無をH&E染色を用いて検討した。 2)核酸(RNAおよびDNA)の抽出 上記1)で得られた慢性拒絶反応ラット(F344-to-Lewis)もしくは対照正常ラット(F344)より移植腎もしくは正常腎を摘出し、Isogen(ニッポンジーン社)を用いてtotalRNAを、DNAzol(lnvitrogen社)を用いてgenomicDNAを抽出している。この際、凍結組織より薄切切片を作成し、laser captured microdissection法により、糸球体、尿細管、集合管を別個に採取しRNAを抽出し、DNAはホルマリン固定後の薄切切片より同様にlaser captured microdissection法を用いて抽出した. 現在、得られたRNAを用いてcDNA microarray法により慢性拒絶反応モデルで、発現が亢進あるいは特に低下している遺伝子群を同定中である。
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