研究概要 |
1)CLO(Chlamydophila caviae like organism)の全ゲノム解析 CLO(SC 10-6株)の全ゲノム解析を実施しC.caviae GPIC(Nucleic Acid Research,31:2134,2003)との相同性を解析した結果、欠失・変異併せて8塩基の相違が判明した。 2)CLOに特異的な核酸増幅法の確立 (1)Primerの作成 (1)-1 PCR法 CLOのomp A配列に特異的なPrimerを設計し、GPICとCLOにおいて311bpのDNA断片の増幅を確認した。 (1)-2 LAMP法 遺伝子増幅法の一つであるLAMP法(loop-mediated isothermal amplification method)に用いるPrimerを、プライマー設計ソフトPrimer Explorer version 2(Fujitsu, Tokyo, Japan)によって設計した。GPICのKynU領域に対し5つのPrimerが設計可能で、5つ全てを用いた反応の感度・特異度を検証して特許出願を行った(特願2006-232423)。 (2)LAMP法の感度・特異度の検討 検出感度は40〜60copy/assayであった。GPIC、CLO、C.traehomatis D、C.traehomatis serovar L2、C.pneumoniae、C.psittasiについてLAMP法を行い、GPIC、CLOのみが特異的に反応することを確認した。 3)C.trachomaticsを同時検出可能なmultiplex PCRの系の確立 和光純薬工業株式会社(大阪府)と共同開発中である。 4)CLOの疫学調査 岡山、倉敷地区において、男性尿道及び子宮頚管から計24株のCLOが検出された。 5)CLOの薬剤感受性測定 CLOのマクロライド、ニューキノロン、テトラサイクリン系抗菌薬に対する感受性はC.trachomatis Dとほぼ同等であった。
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