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2007 年度 実績報告書

胆道閉鎖症治療への応用を目指した胆汁成分の新しい処理機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18659519
研究機関秋田大学

研究代表者

妹尾 春樹  秋田大学, 副学長 (90171355)

研究分担者 萱場 広之  秋田大学, 医学部, 准教授 (70224706)
吉野 裕顕  秋田大学, 医学部, 講師 (90182807)
山口 典子  秋田大学, 医学部, 准教授 (90251553)
吉川 究  秋田大学, 医学部, 助教 (90400481)
目崎 喜弘  秋田大学, 医学部, 助教 (40431621)
キーワード胆道閉鎖症 / 胆汁 / 肝臓星細胞 / 細胞外マトリックス / レチノイド / 微細形態 / TUNEL法 / ヤツメウナギ
研究概要

系統発生の上で脊椎動物の最も原始的な場所に位置するヤツメウナギ(Lampetra japonica)はその個体発生においては川で孵化して幼生となり、海に移動し、成体となり大きな魚の腹部に寄生しその魚の体液や組織を吸収することで栄養を摂取し、やがて産卵回遊期になると、その魚を離れて川を遡り産卵して一生を終える。ところで幼生の間には胆道系が存在しているが、成体において、胆道系は消失している。いわばヒトにおける胆道閉鎖症の状態にもかかわらず黄疸や肝臓障害はみられない。そこで、産卵回遊期および幼生のヤツメウナギにおける胆道消失の微細形態を解析し、さらに、胆道消失過程におけるアポトーシスの関与を検討するため、TUNEL法による染色を行った。幼生においては毛細胆管、肝内胆管、肝外胆管、胆嚢が確認された。複数の肝実質細胞が毛細胆管を形成し、胆管の周囲には細胞外マトリックスの蓄積がみられた。またTUNEL法により、肝外胆管上皮が染色された。成体においては全ての胆道系が消失しており、星細胞が多量のビタミンAを貯蔵して肝小葉と結合組織に分布していた。実質細胞には多量の脂質が貯蔵されていたが、肝線維化や肝硬変はみられなかった。以上の結果はヤツメウナギにおける胆道消失は胆管上皮のアポトーシスによるものである可能性を示唆し、そのアポトーシスには胆道周囲の細胞外マトリックスの蓄積も関与している可能性が推測された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Vitamin A-storing cells (stellate cells)2007

    • 著者名/発表者名
      Senoo, H
    • 雑誌名

      Vitam. Horm. 75

      ページ: 131-159

    • 査読あり
  • [学会発表] 胆道閉鎖症動物モデルとして-ヤツメウナギの可能性-2007

    • 著者名/発表者名
      森井真也子
    • 学会等名
      第23回日本小児外科学会秋季シンポジウム
    • 発表場所
      宇都宮
    • 年月日
      2007-11-10
  • [学会発表] ヤツメウナギ(Lampetra japonica)の胆道系消失の機構2007

    • 著者名/発表者名
      三浦光隆
    • 学会等名
      日本解剖学会第53回東北・北海道連合支部学術集会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2007-09-29
  • [図書] Vitamin A: New Research2007

    • 著者名/発表者名
      Senoo, H
    • 総ページ数
      151
    • 出版者
      Nova Science Publishers
  • [図書] Endothelial Biomedicine2007

    • 著者名/発表者名
      Senoo, H
    • 総ページ数
      1856
    • 出版者
      Cambridge University Press

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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