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2006 年度 実績報告書

sgRNAを用いた新規骨形成誘導法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18659547
研究機関北海道大学

研究代表者

田村 正人  北海道大学, 大学院歯学研究科, 教授 (30236757)

キーワードtRNaseZL / 骨形成 / 骨芽細胞
研究概要

本研究は,申請者らの研究グループが独自に開発した技術であるsgRNA/tRNaseZ法を用いて,効果的な骨・軟骨組織の形成誘導法を見出すものである。標的GSK-3β mRNAについて,切断予定部位の設計を行い,5'-half-tRNA型のターゲットを選択し,sgRNA発現プラスミドを作成した。この発現プラスミドを,tRNaseZLを過剰発現させた293細胞,tRNaseZLをsiRNAによってノックダウンさせた293細胞もしくはintactの293細胞にリポフェクタミン2000を用いてトランスフェクトした。GSK-3β mRNAノックダウンの評価は,まず細胞を可溶化しGSK-3β抗体を用いたウエスタンブロットを行つた.293細胞のGSK-3βはsgGSKHもしくはsgGSKLの導入によって著しく減少した。これらの結果は,sgRNAとtRNaseZLによつて標的であるGSK-3β mRNAを有効に切断しノックダウンしたと考えられた。このsgGSKHをC2C12細胞もしくはMC3T3-E1細胞に導入し,オステオプロテグリン(OPG)量をELISA法で測定した。培地中のOPG量はコントロールに比べて有意に増加した。これらの結果は,このsgRNAは,培養系で有効な骨形成促進活性を有していることを示すものである。上記の有効性が認められたsgGSKLについて,生体内での骨形成促進効果を調べるため,マウス個体を用いた動物実験による評価を行った。局所投与では骨の厚みの有意な増加が観察された.現在,hydrodynamics gene transferなどの方法を用いて,この2'-O-methylsgGSKL RNAを全身投与し全身の骨量の検討を行っている.全身投与では有意な増加が認められず,投与方法,投与量等の検討が必要であることが明らかになった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Gene-silencing by the tRNA Maturase tRNase ZL under the Direction of Small Guide RNA.2007

    • 著者名/発表者名
      Nakashima, A.
    • 雑誌名

      Gene Therapy 14・1

      ページ: 75-85

  • [雑誌論文] TRUE gene silencing2007

    • 著者名/発表者名
      Nakashima, A.
    • 雑誌名

      J. Oral. Biosci. 49・1

      ページ: 54-64

  • [雑誌論文] Regulation of matrix metalloproteinase-13 and tissue inhibitor of matrix metalloproteinase-1 gene expression by Wnt3a and bone morphogenetic protein-2 in osteoblastic differentiation.2006

    • 著者名/発表者名
      Nakashima, A.
    • 雑誌名

      Front Biosci. 11・1

      ページ: 1667-1678

  • [雑誌論文] 骨におけるWntシグナリングとsgRNA/tRNaseZ法による遺伝子発現制御法2006

    • 著者名/発表者名
      中島愛子
    • 雑誌名

      北海道歯学雑誌 26・1

      ページ: 2-12

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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