研究課題/領域番号 |
18659568
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
米山 隆之 日本大学, 歯学部, 教授 (00220773)
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研究分担者 |
塙 隆夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (90142736)
土居 壽 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (30251549)
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キーワード | チタン合金 / 表面改質 / 酸化皮膜 / 組成分析 / 耐食性 / 生体安全性 |
研究概要 |
1. チタン合金の電解処理:前年度の予備実験結果から、Ti-6A1-4V合金、Ti-6A1-7Nb合金およびTi-Ni合金の電解処理条件は、対極をTi、作用極一対極間距離を35mmとし、水57.2%+グリセリン35.7%+乳酸7.1%の電解液中で、電解電圧を50Vとして1.8ks処理を施した。 2. Ti-6A1-4V合金の表面構造解析:未処理(研磨のみ)および電解処理を施したTi-6A1-4V合金について、表面構造をXPSによって解析した。その結果、未処理の試料では、Ti2pスペクトルのピークは、金属状態を表すTi^0と、表面酸化皮膜由来のTi^<2+>、Ti^<3+>、Ti^<4+>が検出された。一方、電解処理を施した試料では、Ti^<4+>のピークのみが検出された。A1 2pスペクトルについては、未処理の試料では、金属状態のA1^0のピークおよび表面酸化皮膜のA1^<3+>のピークが検出された。V2pスペクトルについては、未処理の試料からは金属状態のV^0のピークおよび表面酸化皮膜のV^<2+>のピークが検出されたが、電解処理を施した試料ではVに由来するピークは検出されなくなった。 3. Ti-6A1-7Nb合金の表面構造解析:未処理および電解処理を施したTi-6A1-7Nb合金について、表面構造をXPSによって解析した。その結果、Ti2pスペクトルおよびA1 2pスペクトルについては、Ti-6A1-4V合金の場合と同様に、電解処理を施した試料では、Ti^<4+>およびA1^<3+>のピークだけが検出された。Nb 3dスペクトルについては、未処理の試料からは金属状態のNb^0のピーク、表面酸化皮膜のNb^<2+>、Nb^<4+>、Nb^<5+>のピークが検出されたが、電解処理を施した試料ではNbに由来するピークは検出されなくなった。
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