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2007 年度 実績報告書

顎顔面部の慢性癒痛管理のための実験的生体ストレスモデルにおける性差の評価

研究課題

研究課題/領域番号 18659570
研究機関大阪大学

研究代表者

石垣 尚一  大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40212865)

研究分担者 矢谷 博文  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80174530)
キーワード疼痛 / 性差 / ストレス
研究概要

疼痛と性差の関係についての研究は急速に進んでいますが、男女における痛みの感じ方や反応の仕方に違いが生じる機構については一定した見解がありません。また、動物実験を主体とした基礎的研究のみでは、ヒトの疼痛機構をすべて解明することはできず、近年、格段の進歩を遂げつつあるさまざまな画像診断装置を用いた脳機能の解析が進められようとしています。
これらの研究と臨床との架け橋として、生物学的因子のみではなく、精神社会学的因子にも着目して、疼痛と性差に関する臨床研究を進めることにより、次世代の研究において解明すべき問題点を明確にしていくことが重要と考えます。そこで、今回の研究期間内においてはまず疼痛と性差における生物学的な差の部分に重点を置き、様々な要因の中で、特に交感神経系の関与する生体ストレス反応をとりあげ、慢性疼痛患者人口の性差の一因に生体ストレス反応によるストレス誘発鎮痛が関与しているかどうかを明らかにすることを目的として研究を行いました。
具体的には、健常者と顎顔面慢性疼痛患者を対象として、実験的生体ストレスモデルによるストレス誘発鎮痛現象を惹起させ、温度痛反応閾値、電気的痛反応閾値、主観的疼痛評価、および心理状態を記録することにより、1)ストレス誘発鎮痛の発現様相に性差は関係あるか、2)ストレス誘発鎮痛発現時の主観的疼痛反応に性差があるか、の2点を明らかにし、慢性疼痛を有する患者に対する治療に携わる上で、性差を考慮した診断、治療手法の確立に寄与したいと考え、1)ストレス誘発鎮痛の発現様相には性差が存在しないこと、2)ストレス誘発鎮痛時の主観的疼痛反応には性差が存在し、男性では鎮痛による閾値上昇に伴い、主観的疼痛が減少するのに対し、女性では鎮痛による閾値の上昇が主観的疼痛認識に影響を及ぼさないことを明らかにしました。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Sex difference in thermal pain thresholds in the trigeminal nerve area2007

    • 著者名/発表者名
      Ishigaki S
    • 学会等名
      International College of Prosthodontists
    • 発表場所
      Fukuoka, Japan
    • 年月日
      20070905-08

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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