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2006 年度 実績報告書

構音障害に対するNasal Speaking Valveを用いた新しい治療法

研究課題

研究課題/領域番号 18659575
研究機関岡山大学

研究代表者

皆木 省吾  岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (80190693)

研究分担者 長谷川 浩一  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (50346459)
熊倉 勇美  川崎医療福祉大学, 医療技術部, 教授 (60309606)
キーワード機能性構音障害 / NSV / 脳血管障害 / 鼻孔
研究概要

鼻孔の形態計測結果について、NSVの維持力に直接的に影響を及ぼす鼻孔端鼻尖部のアンダーカット量は平均で右側5.1mm、左側4.3mmであり、鼻孔下縁部のアンダーカット量は右側3.3mm、左側3.5mmであり、鼻孔端鼻尖部のアンダーカットの利用がNSVの維持に重要な影響を与えることが示唆された。
鼻孔の印象法については、シリコーン印象(パテ弱圧、パテ弱圧+インジェクション、パテ中圧、パテ中圧+インジェクション、パテ強圧)を用いて検討を行った。その結果、維持力はそれぞれ、80g,830g,320g,330g,390gであり、330gを示すパテ中圧とインジェクションの連合印象が妥当と考えられた。
軟口蓋に、浸潤麻酔を行うことによって、機能的構音障害を実験的に発生させた結果、発語明瞭度は健常時のスコア95.5±2.4に対し、麻酔時には48.4±17.6と大きく悪化し、麻酔NSV装着時に82.1±7.6に改善した。健常NSV装着時は95.0±2.8で健常時とほぼ同値であった。会話明瞭度は健常時のスコア462.2±58.4に対し、麻酔時には156.3±86.7と大きく悪化し、麻酔NSV装着時に277.4±74.3に改善した。健常NSV装着時は373.9±61.7で、健常時よりも悪化していた。Nasalance scoreは健常時のスコア10±3.9に対し、麻酔時61.0±11.4に悪化し、麻酔NSV装着時に42.2±11.2に改善した。健常NSV装着時は5.4±1.6となり若干の閉鼻傾向がみられた。
以上のように、麻酔時は健常時に比べいずれの項目も大きく悪化し、実験的鼻咽腔閉鎖不全モデルを構築することができた。また、麻酔NSV装着時は麻酔時に比べいずれの項目も改善が認められ、NSVが鼻咽腔閉鎖不全による構音障害の改善に有効であることが示唆された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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