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2006 年度 実績報告書

柔軟性を示す骨置換材の創製

研究課題

研究課題/領域番号 18659578
研究機関九州大学

研究代表者

石川 邦夫  九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (90202952)

研究分担者 松家 茂樹  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00108755)
宮本 洋二  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス学部, 教授 (20200214)
中川 雅晴  九州大学, 大学院・歯学研究院, 講師 (80172279)
竹内 あかり  九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (40432918)
キーワード生体材料 / セラミックス / 骨補填材 / 脆性 / フォーム / ポリマー
研究概要

生体骨はアパタイトとコラーゲンとの複合化によって"しなやかさ"と"高強度"を発現させている。一方で骨補填材として臨床応用されている多くの材料はアパタイト単独であり、そのためもろく、その骨補填材としての臨床応用においては、充填操作に難点が指摘されている。
報告者はこれまで研究してきたアパタイトフォームが中空構造であることに着目し、中空部にポリマーを導入することによってアパタイトフォームのもろさを改善できるのではと考えた。
アパタイトフォームは鋳型となるポリウレタンフォームをアパタイト粉末の懸濁液に浸漬-乾燥することによってポリウレタンフォームの骨梁部表面にアパタイト粉末を付着させた。アパタイト粉末が付着したポリウレタンフォームを電気炉にて昇温し、ポリウレタンフォームの焼却とアパタイト粉末の焼成を行った。アパタイトフォームはポリウレタンフォームが焼却されているため中空構造となっていた。
この中空構造に医用吸収性ポリマーであるPLLAを導入するため、PLLAをDMSOに溶解し、凍結させた。凍結PLLA-DMSO溶液上にアパタイトフォームを静置し、容器を真空ポンプで減圧とした。この処理でアパタイトフォーム中空部も真空となる。その後、容器を常温に戻すとPLLA-DMSOが溶解し、アパタイトフォームはPLLA-DMSO溶液に浸漬された。この段階で、容器に空気を導入し、PLLA-DMSO溶液を除去した。なお、PLLA-DMSO溶液は高粘度であるためか、特に表面凹部の付着物を除去することは必ずしも容易ではなかった。次に減圧乾燥を行い、アパタイトフォーム割断面を観察したところアパタイトフォーム中空部にPLLAが導入されていることがわかった。万能試験機による圧縮試験の結果、アパタイトフォームの脆性が軽減化されたことがわかった。導入するポリマー、効率的な導入法の開発がさらに必要であることがわかった。

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公開日: 2010-02-01   更新日: 2016-04-21  

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