研究課題/領域番号 |
18659584
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研究機関 | 明倫短期大学 |
研究代表者 |
野村 章子 明倫短期大学, 歯科技工士学科, 教授 (80134948)
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研究分担者 |
佐野 裕子 (佐野 正枝) 明倫短期大学, 歯科技工士学科, 教授 (30300099)
花田 晃治 明倫短期大学, 歯科技工士学科, 教授 (90013979)
伊藤 圭一 明倫短期大学, 歯科技工士学科, 助教 (60389955)
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キーワード | 低エネルギー電子線 / 照射条件 / レジン材料 / レジンアレルギー / 残留モノマー / 無害化 / 歯科技工 / 歯科補綴治療 |
研究概要 |
本研究は、補綴治療で高頻度に使用するメチルメタクリレート系材料の残留モノマーを低減する目的で、材料の変性や破壊を起こすことなく、ラジカル重合反応を効果的に促進するために最適な低エネルギー電子線の照射条件を明らかにする3年間の研究計画(試料の選定、電子線照射、残留モノマー溶出試験、原子間力顕微鏡観察、分子量分布測定、硬度測定)を立案した。 初年度は、メタクリレート系材料に残留するモノマーの溶出量を低減するために適する低エネルギー電子線の照射条件を明らかにした。さらに、MMA系材料および分析する試料の種類(加熱重合レジンおよび常温重合レジン)を増やし,低エネルギー電子線の照射が各種メチルメタクリレート系材料に残留するMMAモノマー溶出量の低減に及ぼす効果を調べた。 平成19年度は試料の選定、電子線照射、残留モノマー溶出試験に加えて、分子量分布測定、原子間力顕微鏡観察を行った。我々が提案した低エネルギー電子線の照射条件下では、メチルメタクリレート系材料から溶出するMMAモノマーは有意に減少し、検出限界値以下を示し、MMA分子量分布測定データからも同様の効果が確認できた。さらに、電子線照射による試料表面の性状の変化がないことを原子間力顕微鏡で確認した。以上の研究成果は「12th Meeting of the International College of Prosthodontists」福岡9月、「日本歯科理工学会第49回学術大会」札幌5月において公開した。
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