研究課題/領域番号 |
18659605
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
森 紀美江 昭和大学, 歯学部, 講師 (20210114)
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研究分担者 |
高橋 浩二 昭和大学, 歯学部, 教授 (40197140)
山下 夕香里 昭和大学, 歯学部, 講師 (50260906)
道脇 幸博 昭和大学, 歯学部, 講師 (40157540)
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キーワード | 嚥下運動 / リハヒリテーション / 4次元画像 / MRI画像 / 病態モデル |
研究概要 |
「研究の目的」X線透視画像と高速シネMRI画像から舌・軟口蓋の運動を数値的に解析した結果から、舌骨と喉頭蓋のロボットを作成し、嚥下メカニズムの力学的検証に対する再現性の検証を行った。 「研究の成果」舌の正中矢上面の窪みは再現されたが、窪み量が小さいく、改善が必要であった。作成した舌骨と喉頭蓋機構の移動量を下顎骨の先端を基準とし、舌骨の前端、後端と喉頭蓋の根元、先端の座標を測定し、喉頭蓋の舌骨に対する位置を計算によって求めた。舌骨はオトガイ舌骨筋、顎二腹筋後腹筋と胸骨甲状筋を再現したことで、ロボットの軌跡をX線ビデオ透視画像の軌跡にほぼ一致させることができた。オトガイ舌骨筋に繋がれたMcKibben型アクチュエータの収縮が弱く遅いため、前後方向の移動範囲が後方に行き過ぎ、改善する必要がありた。喉頭蓋の根元はスライドレールを用いることで、舌骨の長手方向と平行に移動することが再現できた。スライド部の移動時に、喉頭蓋を回転させるためのワイヤが他の部位と干渉するため可動範囲が狭かったが、ワイヤのアウターの取り付け位置を設計し直すことでロボットの可動範囲が広げられると考えられた。喉頭蓋の先端の軌跡に歪みが見られたが、喉頭蓋の長さ、根元の可動範囲の調整、軟骨に似た材料に変更することで修正可能と考えられた。 今後はロボットの動作、X線透視画像と高速シネMRI画像の解析および解剖学の知見を組み合わせることにより、嚥下運動のメカニズムの全容を解明し、嚥下障害の病態や治療方法開発に貢献していく予定である。
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